【葬送のフリーレン 1期 28話(2)】アニメのセリフで英語学習:一級試験の終着点、真の師弟とは?

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※本記事で使用している画像はすべて、アニメ『葬送のフリーレン』(第28話)より引用しています。セリフの英語学習および解説を目的としており、著作権はすべて©アベツカサ・山田鐘人/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会に帰属します。
  1. セリフ #6 – 小さな行動が世界を変える
      1. こんな小さな人助けに、何の意味がある確かに小さな人助けだきっとこんなことをしたって、世界は変わらないでも僕は、目の前で困っている人を見捨てるつもりはないよ大丈夫だよ、ヒンメル、世界はちゃんと変わっている
  2. セリフ #7 – 彼女の証を残したい
      1. ゼーリエ様の弟子の中で歴史に名を残したのは、もはやおとぎ話となった大魔法使いフランメのみ私が老いて死ねば、あの方が生きた証がまた一つ消えることになります私はあの方を未来で、一人孤独にさせたくないのですたとえそれが、伝説の魔法使いフリーレン様を討ち取ったという悪名であろうとも
  3. セリフ #8 – 後悔はない
      1. フリーレン、なぜか私は弟子を取って、後悔したことは一度もないんだたとえ歴史にその名を残せずとも自分の弟子にすら素直に気持ちを伝えられないんだ本当に子供みたいな人だよ
  4. セリフ #9 – 伝説級の洗濯魔法
      1. これで洗濯が楽になりますさすがは生ける魔道書ゼリエだね、神話の時代に存在したとされる伝説級の魔法だよでかしたフェルン、それでこそ私の弟子だ当然です、フリーレン様ゼリエ様はすごく嫌そうな顔をしていましたけどね
  5. セリフ #10 – また会えるから、泣かない
      1. でも旅を続けている以上また会うことだってあるだろう涙の別れなんて僕たちには似合わないだって、また会った時に恥ずかしいからね
  6. まとめ:孤独と記憶、それでも人はつながる

セリフ #6 – 小さな行動が世界を変える

こんな小さな人助けに、何の意味がある確かに小さな人助けだきっとこんなことをしたって、世界は変わらないでも僕は、目の前で困っている人を見捨てるつもりはないよ大丈夫だよ、ヒンメル、世界はちゃんと変わっている

What point is there in helping people in such insignificant ways?
They are insignificant, I suppose.
Deeds like these will not change lives, let alone the world.
But people need help, and I cannot turn my back on those right in front of me.
Don’t worry, Himmel. It turns out the world was changed after all.

🗣️ 語彙解説

insignificant /ˌɪnsɪɡˈnɪfɪkənt/(形容詞):取るに足らない、重要でない
 → 大きな影響を与えない、小さなことという意味合いで使われる。
deed /diːd/(名詞):行為、行動
 → 道徳的・宗教的な意味を伴う「行い」に使われることが多い。
let alone /lɛt əˈloʊn/(句):〜は言うまでもなく
 → 否定文と一緒に用いられ、「〜はおろか、〜などなおさらだ」という強調表現。
turn one’s back on /tɜːrn wʌnz bæk ɑːn/(句動詞):見捨てる、無視する
 → 助けを必要とする人を意図的に無視する行為。
right in front of me /raɪt ɪn ˈfrʌnt əv miː/(副詞句):まさに目の前に
 → 距離的にも感情的にも「目の前にあること」を強調する。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

I’ve finally been set free.
現在完了受動態で「ようやく解放された」という状態の変化を表す。
But being free comes with a cost.
“come with a cost” は「代償を伴う」という決まり文句的表現。
The burden of carrying all that freedom is heavy.
“the burden of ~” は「〜という重荷」、”carrying all that freedom” が内容を説明。
But that doesn’t mean we can just give up.
“doesn’t mean we can just ~” は「〜できるわけではない」という否定の文型。
Not when we’ve made it this far.
“Not when ~” で「〜という状況ではなおさら〜できない」という逆説的強調。

📗 スラッシュリーディング訳

What point is there /
何の意味がある?
in helping people /
人を助けることに
in such insignificant ways? /
こんな取るに足らないやり方で。

They are insignificant, /
それは確かに取るに足らない、
I suppose. /
たぶんね。

Deeds like these /
こういう行いは
will not change lives, /
人の人生を変えはしない
let alone the world. /
まして世界など。

But people need help, /
でも、人は助けを必要としてる、
and I cannot turn my back /
だから僕は背を向けられない
on those right in front of me. /
目の前で困っている人に。

Don’t worry, Himmel. /
心配しないで、ヒンメル。
It turns out /
結局わかったんだ
the world was changed /
世界はちゃんと変わっていたと
after all. /
結局のところね。

セリフ #7 – 彼女の証を残したい

ゼーリエ様の弟子の中で歴史に名を残したのは、もはやおとぎ話となった大魔法使いフランメのみ私が老いて死ねば、あの方が生きた証がまた一つ消えることになります私はあの方を未来で、一人孤独にさせたくないのですたとえそれが、伝説の魔法使いフリーレン様を討ち取ったという悪名であろうとも

Out of all Mistress Serie’s students, there’s only one remembered today.
Her very first apprentice, the legendary Great Mage Flamme.
It’s no secret I am soon to return to dust, and when I die, so will some proof of my mistress’s existence.
I don’t want her to be alone in the future. So, I’ll leave a legacy to keep her company.
Infamy must suffice, as being the mage who killed the legendary Frieren won’t illicit kind remarks from generations to come.

🗣️ 語彙解説

legendary /ˈlɛdʒənˌdɛri/(形容詞):伝説的な
 → 歴史や物語に語り継がれるほど有名で偉大なことを表す。
return to dust /rɪˈtɜːrn tə dʌst/(表現):死ぬ、塵に還る
 → 聖書的・詩的に「死ぬこと」を意味する表現。
legacy /ˈlɛɡəsi/(名詞):遺産、遺されたもの
 → 将来に残す思想・功績・記憶なども含む広い意味。
infamy /ˈɪnfəmi/(名詞):悪名、不名誉
 → 名声ではなく「悪い意味での知名度」を表す語。
suffice /səˈfaɪs/(動詞):十分である、事足りる
 → 必要最低限として受け入れられること。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

there’s only one remembered today
受動態を使い、「今日に名を残しているのは一人だけ」と限定している。
I am soon to return to dust
“be to ~” で予定・近い未来、”return to dust” は詩的な死の表現。
so will some proof of my mistress’s existence
倒置構文 “so will ~” により「〜もまた消える」ことを強調。
I’ll leave a legacy to keep her company
“keep someone company” は「寄り添う、寂しくさせない」意味合いの熟語。
Infamy must suffice
“must suffice” で「〜で我慢するしかない」という諦めや覚悟を表す構文。

📗 スラッシュリーディング訳

Out of all Mistress Serie’s students, /
ゼーリエ様の弟子の中で、
there’s only one /
たったひとりだけが
remembered today.
今日まで名を残している。

Her very first apprentice, /
彼女の最初の弟子、
the legendary Great Mage Flamme.
伝説の大魔法使いフランメだ。

It’s no secret /
隠すことでもないが
I am soon to return to dust, /
私はまもなく塵に還るだろう
and when I die, /
そして私が死ねば、
so will some proof /
また一つの証も消える
of my mistress’s existence.
あの方が生きた証が。

I don’t want her /
私は望まない
to be alone /
あの方がひとりになるのを
in the future. /
未来において。

So, I’ll leave a legacy /
だから私は遺そうと思う
to keep her company.
あの方に寄り添う遺産を。

Infamy must suffice, /
たとえ悪名であっても、
as being the mage /
魔法使いとして
who killed the legendary Frieren /
伝説のフリーレンを討った
won’t illicit kind remarks /
称賛の言葉は得られないだろう
from generations to come.
これからの世代からは。

セリフ #8 – 後悔はない

フリーレン、なぜか私は弟子を取って、後悔したことは一度もないんだたとえ歴史にその名を残せずとも自分の弟子にすら素直に気持ちを伝えられないんだ本当に子供みたいな人だよ

Frieren. As pitiful as most proved to be, I’ve never regretted taking them on.
Even if they didn’t become the legends I foresaw.
It’s a pity she can’t tell her own students how she truly feels.
She’s ever the child I thought she was.

🗣️ 語彙解説

pitiful /ˈpɪtɪfəl/(形容詞):哀れな、情けない
 → 残念なほど価値がなかったり期待外れな様子。
regret /rɪˈɡrɛt/(動詞):後悔する
 → 過去の選択や行動に対して残念に思う気持ちを表す。
foresee /fɔːrˈsiː/(動詞):予見する
 → 先を見通して予測する。未来に対する視点。
it’s a pity /ɪts ə ˈpɪti/(表現):残念なことに
 → 誰かの行動や状況に対する残念さ・同情を示す言い回し。
ever the ~ /ˈɛvər ðə/(構文):いつまでも~そのまま
 → 「変わらない性格・本質」を強調する言い回し。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

As pitiful as most proved to be
譲歩構文 “As + 形容詞 + as ~” で「〜だけれども」と逆説を示す。
I’ve never regretted taking them on
“take on” は「引き受ける」、”regret ~ing” の形に注意。
Even if they didn’t become the legends I foresaw
“even if” は仮定的逆説、「〜でなくとも」。
she can’t tell her own students how she truly feels
“how she truly feels” で「本当の気持ちの伝え方」。
She’s ever the child I thought she was
“ever the ~” は「いつまでも〜のまま」、”I thought she was” で「以前からそう思っていた」。

📗 スラッシュリーディング訳

Frieren. /
フリーレン、
As pitiful as most proved to be, /
ほとんどが情けない結果に終わったけど
I’ve never regretted /
私は一度も後悔していない
taking them on.
彼らを弟子にしたことを。

Even if they didn’t become /
たとえ彼らがならなくても
the legends I foresaw.
私が予見していた伝説に。

It’s a pity /
残念なことに
she can’t tell her own students /
彼女は自分の弟子たちに
how she truly feels.
本当の気持ちを伝えられない。

She’s ever the child /
彼女はずっと子供のまま
I thought she was.
私が思っていた通りの。

セリフ #9 – 伝説級の洗濯魔法

これで洗濯が楽になりますさすがは生ける魔道書ゼリエだね、神話の時代に存在したとされる伝説級の魔法だよでかしたフェルン、それでこそ私の弟子だ当然です、フリーレン様ゼリエ様はすごく嫌そうな顔をしていましたけどね

It’s going to make doing laundry a breeze.
So, Serie is a living grimoire after all, then. You’ve won a legendary level cleaning spell from the era of mythology.
Superb choice, Fern. There is no doubt you’re my apprentice.
That’s for sure. Not one bit.
Mistress Serie didn’t seem quite as happy with my selection, though.

🗣️ 語彙解説

make A a breeze /meɪk ə briːz/(表現):Aをとても簡単にする
 → “a breeze” は「楽勝」の意味で、何かを簡単にすることを示す。
grimoire /ˈɡrɪmwɑːr/(名詞):魔道書
 → 魔術の呪文や知識が記された書物のこと。ファンタジー作品でよく登場する。
legendary /ˈlɛdʒənˌdɛri/(形容詞):伝説的な
 → 神話や昔話に出てくるような、または非常に有名で語り継がれるような存在。
mythology /mɪˈθɑːlədʒi/(名詞):神話、神話体系
 → 特定の文化や宗教における神話全般を指す。
Superb /suːˈpɜːrb/(形容詞):見事な、すばらしい
 → 非常に優れていることを表現する称賛語。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

It’s going to make doing laundry a breeze.
“make A B” の構文で「AをBにする」、”a breeze” は「とても楽なこと」。
Serie is a living grimoire after all.
“after all” は「やっぱり」「やはり〜だった」と確認・納得を示す。
You’ve won a legendary level cleaning spell.
“legendary level” は「伝説級の」、”win a spell” で魔法を「獲得する」文脈的表現。
There is no doubt you’re my apprentice.
“there is no doubt” で「疑いようがない」、”apprentice” は「弟子」。
didn’t seem quite as happy with my selection
“quite as 〜 as…” で比較級を弱める。「選択にそれほど満足していなかった」の意。

📗 スラッシュリーディング訳

It’s going to make /
これで
doing laundry a breeze.
洗濯が楽になる。

So, Serie is a living grimoire /
やっぱりゼリエは生ける魔道書なんだ
after all, then. /
結局のところね。
You’ve won a legendary level /
君は手に入れた
cleaning spell /
伝説級の洗浄魔法を
from the era of mythology.
神話の時代の。

Superb choice, Fern. /
見事な選択だ、フェルン。
There is no doubt /
疑いようもない
you’re my apprentice.
君は私の弟子だ。

That’s for sure. /
もちろんです。
Not one bit.
間違いありません。

Mistress Serie /
ゼリエ様は
didn’t seem quite as happy /
あまり嬉しそうには見えませんでした
with my selection, though.
私の選択にはね。

セリフ #10 – また会えるから、泣かない

でも旅を続けている以上また会うことだってあるだろう涙の別れなんて僕たちには似合わないだって、また会った時に恥ずかしいからね

But I’m not retiring soon, and I’m sure our paths will cross somewhere down the line.
I don’t think a tearful farewell would suit us anyway.
And besides, it would be embarrassing when we met again.

🗣️ 語彙解説

retire /rɪˈtaɪər/(動詞):引退する、旅を終える
 → ここでは「旅をやめる」というニュアンスで使われている。
cross one’s path /krɔːs wʌnz pæθ/(表現):道で出会う、再会する
 → 偶然また会う、という運命的なニュアンスがある。
tearful /ˈtɪərfəl/(形容詞):涙ぐんだ、感傷的な
 → 感動や悲しみで涙を流すような状態。
farewell /ˌfɛərˈwɛl/(名詞):別れ、さよなら
 → 旅立ちや別れ際に使われる改まった表現。
embarrassing /ɪmˈbærəsɪŋ/(形容詞):気まずい、恥ずかしい
 → 状況や言動により恥ずかしさや困惑を感じるときに使われる。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

I’m sure our paths will cross somewhere down the line.
“our paths will cross” は「再会する」、”down the line” は「将来いつか」の意。
I don’t think a tearful farewell would suit us anyway.
“would suit us” は「私たちらしくない」、”anyway” で文全体をまとめる。
it would be embarrassing when we met again.
“it would be ~” の仮定法的表現で「〜だったら恥ずかしい」という未来の気持ち。

📗 スラッシュリーディング訳

But I’m not retiring soon, /
でも私はまだ旅をやめません、
and I’m sure /
そして私は確信してます
our paths will cross /
また道が交わると
somewhere down the line.
いつかどこかで。

I don’t think /
私は思いません
a tearful farewell /
涙の別れが
would suit us anyway.
僕たちらしいとは。

And besides, /
それに、
it would be embarrassing /
きっと気まずいでしょう
when we met again.
また会った時に。

まとめ:孤独と記憶、それでも人はつながる

My entire life /
私の人生そのものが
has been shaped /
形作られてきた
by moments /
その一瞬一瞬に
I thought were insignificant.
取るに足らないと思っていた。

It turns out, /
結局のところ、
those small deeds /
そうした小さな行いが
sparked a chain /
連鎖となって
that changed the world.
世界を変えていった。

I’ve finally been set free, /
ようやく私は解放された、
but freedom /
だが自由とは
comes with its own burden.
それ自体が重荷でもある。

Even if I’m remembered /
たとえ私が記憶されるとしても
as the mage /
魔法使いとして
who killed the legendary Frieren, /
伝説のフリーレンを討った者として
that legacy /
その遺産が
will keep her from being alone.
彼女を孤独にしないだろう。

I never regretted /
私は一度も後悔したことはない
taking on apprentices.
弟子を取ったことを。

They may not have become legends, /
彼らは伝説にはならなかったかもしれない、
but their existence /
しかし彼らの存在が
gave meaning to mine.
私の人生に意味を与えてくれた。

🌟 Waku Waku Word Dive

insignificant /ˌɪnsɪɡˈnɪfɪkənt/(形容詞):取るに足らない、重要でない
 → 大きな影響を与えない、小さなことという意味合いで使われる。
deed /diːd/(名詞):行為、行動
 → 道徳的・宗教的な意味を伴う「行い」に使われることが多い。
spark /spɑːrk/(動詞):引き起こす、火をつける
 → 火花を散らすように、感情や出来事を始めるきっかけになる。
burden /ˈbɜːrdn/(名詞):重荷、負担
 → 心や体にのしかかる責任や感情の重さを指す。
legacy /ˈlɛɡəsi/(名詞):遺産、遺されたもの
 → 将来に残される記憶・功績・影響などを含む広い概念。
regret /rɪˈɡrɛt/(動詞):後悔する
 → 自分の選択や行動を振り返って残念に思うこと。

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