【葬送のフリーレン 1期 27話(2)】アニメのセリフで英語学習:師弟の絆、静かなる決戦とは?

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※本記事で使用している画像はすべて、アニメ『葬送のフリーレン』(第27話)より引用しています。セリフの英語学習および解説を目的としており、著作権はすべて©アベツカサ・山田鐘人/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会に帰属します。
  1. セリフ #6 – フリーレンの非効率な強さの秘密
      1. 非効率極まりないだがその非効率が、相手の隙を生み出すこともある熟練の魔法使いの戦いにおいて相手の魔力を見誤るというのは、死に直結しかねない現にフリーレンは、年の割には技術の甘い魔法使いだが、そうやって魔族を打ち倒してきた
  2. セリフ #7 – 老いた魔法使いへの惜別の言葉
      1. お前が最初の一級魔法使いになってから半世紀が過ぎたお前は臆病な坊やのままだなそれだけに残念でならんこれだけの境地に立っておきながら、老い先はもう短いフリーレンと戦うことは、この先一生ないだろう
  3. セリフ #8 – フリーレンが自信を持てない理由
      1. フリーレン、お前も一級魔法使いになった自分の姿をイメージできていないなだが他の受験者とは異なる理由だお前は私が合格を出すとは未尽も思っていない事実でしょ一度だけチャンスをやる、好きな魔法を言ってみろ
  4. セリフ #9 – 魔法が綺麗だと初めて思った
      1. 僕のそんな不安を感じ取ったのか、それともただの気まぐれだったのか君は僕に花畑を出す魔法を見せてくれた綺麗だと思ったんだ生まれて初めて、魔法が綺麗だと思った
  5. セリフ #10 – フェルンへの励ましと真実
      1. フェルン、ゼーリエがいろいろと言ってくると思うけれども、要求を飲む必要はないよ私がゼーリエに何を言っても不合格になるように、フェルンは何を言っても合格になるだってゼーリエの直感はいつも正しいから
  6. まとめ:一級試験が問いかける本当の価値

セリフ #6 – フリーレンの非効率な強さの秘密

非効率極まりないだがその非効率が、相手の隙を生み出すこともある熟練の魔法使いの戦いにおいて相手の魔力を見誤るというのは、死に直結しかねない現にフリーレンは、年の割には技術の甘い魔法使いだが、そうやって魔族を打ち倒してきた

It’s incredibly inefficient.
That said, inefficiency can trick the enemy into dropping their guard.
In a battle between experienced mages, a slight miscalculation of your opponent’s mana could be a death sentence.
Frieren’s techniques are relatively unpolished given her great age, yet she has defeated countless demons. This is her genius.

🗣️ 語彙解説

inefficient /ˌɪnɪˈfɪʃənt/(形容詞):非効率的な
 → 時間や労力の無駄が多く、効率が悪い状態。
drop one’s guard /drɑːp wʌnz ɡɑːrd/(句動詞):油断する、警戒を解く
 → 注意を怠ること、スキを見せること。
miscalculation /ˌmɪsˌkælkjʊˈleɪʃən/(名詞):見誤り、誤算
 → 判断ミスや読み違いを指す名詞。
mana /ˈmɑːnə/(名詞):魔力、マナ
 → ファンタジーにおける魔法のエネルギー。
unpolished /ʌnˈpɑːlɪʃt/(形容詞):洗練されていない、粗削りの
 → 完成度や精度に欠けるが、素質はある状態。
genius /ˈdʒiːniəs/(名詞):天才的才能、非凡な力
 → 他と比べて際立つ優れた能力。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

That said, inefficiency can trick the enemy…
“That said” は「そうは言っても」の意味。反対の見解を導く転換句。
drop their guard
“drop one’s guard” は「油断する」という定型句。
a death sentence
文字通り「死刑」だが、比喩的に「命取りになる事態」を意味する。
given her great age
“given ~” は「〜を考慮すれば」の意味。文語調でよく使われる。

📗 スラッシュリーディング訳

It’s incredibly inefficient. /
それはとても非効率的です。
That said, /
とはいえ、
inefficiency can trick the enemy /
その非効率さが敵を欺き、
into dropping their guard. /
油断させることがあるのです。

In a battle between experienced mages, /
熟練の魔法使い同士の戦いでは、
a slight miscalculation of your opponent’s mana /
相手の魔力を少しでも見誤れば、
could be a death sentence. /
命取りになりかねません。

Frieren’s techniques are relatively unpolished /
フリーレンの技術は年齢の割に未熟ですが、
given her great age, /
彼女の年齢を考えればそう言えます。

yet she has defeated countless demons. /
それでも彼女は無数の魔族を倒してきました。
This is her genius. /
これこそが彼女の天才たるゆえんです。

セリフ #7 – 老いた魔法使いへの惜別の言葉

お前が最初の一級魔法使いになってから半世紀が過ぎたお前は臆病な坊やのままだなそれだけに残念でならんこれだけの境地に立っておきながら、老い先はもう短いフリーレンと戦うことは、この先一生ないだろう

It’s been over half a century since you gained your title, the first first-class mage.
Decades later, and you’re still the same timid boy.
That makes it all the more regrettable.
You have reached a level few can ever hope to attain, only toward the end of your days.
I would like to see you fight Frieren, but I doubt you’ll ever get the chance.

🗣️ 語彙解説

first-class mage /ˈfɜːrst klæs meɪdʒ/(名詞句):一級魔法使い
 → 魔法使いの最上位資格・階級を指す。
timid /ˈtɪmɪd/(形容詞):臆病な、おとなしい
 → 危険や失敗を恐れて行動を避ける様子。
regrettable /rɪˈɡretəbl/(形容詞):残念な、遺憾な
 → 好ましくないことを表すフォーマルな語。
attain /əˈteɪn/(動詞):到達する、達成する
 → 高い目標や地位に達すること。
doubt /daʊt/(動詞):疑う、信じない
 → 否定的な見込みを持つ、と思う意味。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

over half a century since you gained your title
“since ~” は過去のある時点から現在までの経過を表す。
Decades later, and you’re still…
口語で使われる強調構文。「何十年たっても〜のままだ」。
all the more regrettable
“all the more + 形容詞” は「なおさら〜だ」と強調する構文。
few can ever hope to attain
“few can” は「ほとんどの人は〜できない」の意味で、難しさを示す。
I doubt you’ll ever get the chance
“ever” は否定文で「一度も〜ない」の意味を強調。

📗 スラッシュリーディング訳

It’s been over half a century /
お前が最初の一級魔法使いになってから、もう半世紀以上が経った。
since you gained your title, /
その称号を得てからというもの、
the first first-class mage. /
最初の一級魔法使いとしてな。

Decades later, /
何十年経っても、
and you’re still the same timid boy. /
お前はあの臆病な少年のままだ。
That makes it all the more regrettable. /
だからこそ、なおさら残念に思うのだ。
You have reached a level /
お前はすでに到達している、
few can ever hope to attain, /
誰もが目指してもたどり着けぬ境地に。

only toward the end of your days. /
だがそれは人生の終わりに差し掛かった今だ。
I would like to see you fight Frieren, /
フリーレンと戦う姿を見たいが、
but I doubt you’ll ever get the chance. /
その機会はもう二度と訪れまい。

セリフ #8 – フリーレンが自信を持てない理由

フリーレン、お前も一級魔法使いになった自分の姿をイメージできていないなだが他の受験者とは異なる理由だお前は私が合格を出すとは未尽も思っていない事実でしょ一度だけチャンスをやる、好きな魔法を言ってみろ

Frieren. Just like your peers, you can’t imagine yourself as a first-class mage either.
But your reasoning is different than theirs.
You’re convinced there’s no instance in which I allow you to pass.
Well, am I wrong?
I’ll give you a single chance. Tell me your favorite spell.

🗣️ 語彙解説

peers /pɪərz/(名詞):同僚、仲間たち
 → 同じ立場や階級にある人々を指す語。
imagine oneself as ~ /ɪˈmædʒɪn wʌnˈsɛlf æz/(構文):自分が〜である姿を想像する
 → 自分の未来や立場を思い描く表現。
reasoning /ˈriːzənɪŋ/(名詞):考え方、理由付け
 → 意見の裏付けとなる思考や論理のこと。
be convinced (that) ~ /bi kənˈvɪnst/(構文):〜だと確信している
 → 強く信じて疑わない状態。
favorite spell /ˈfeɪvərɪt spel/(名詞句):お気に入りの魔法
 → 魔法使いが特に好んで使う呪文や術。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

you can’t imagine yourself as…
“imagine oneself as ~” は「自分が〜であると想像できない」という構文。
your reasoning is different than theirs
“reasoning” は名詞で「論理的思考」。”different than” は米語的用法。
You’re convinced there’s no instance in which…
“there’s no instance in which…” は「〜という状況はない」と否定的仮定を含む。
am I wrong?
直訳は「私が間違ってるとでも?」。反語的な問いかけ。
Tell me your favorite spell.
“Tell me…” は命令文。直球の要求で心理的な圧をかける。

📗 スラッシュリーディング訳

Frieren. /
フリーレン。
Just like your peers, /
他の受験者たちと同じように、
you can’t imagine yourself /
自分が〜になった姿を想像できていないな。
as a first-class mage either. /
一級魔法使いとしての姿を。

But your reasoning /
だが、君の理由は
is different than theirs. /
彼らとは異なっている。

You’re convinced /
君は確信しているんだ。
there’s no instance /
そんなことは一度もないと、
in which I allow you to pass. /
私が君を合格させるような状況は。

Well, am I wrong? /
どうだ、私が間違っているか?
I’ll give you a single chance. /
一度だけチャンスをやろう。
Tell me your favorite spell. /
好きな魔法を言ってみろ。

セリフ #9 – 魔法が綺麗だと初めて思った

僕のそんな不安を感じ取ったのか、それともただの気まぐれだったのか君は僕に花畑を出す魔法を見せてくれた綺麗だと思ったんだ生まれて初めて、魔法が綺麗だと思った

Perhaps she sensed my unease, or perhaps she simply did it on a whim.
You cast a spell. One that created a field of flowers all around us.
I thought it was beautiful.
That was when I learned just how beautiful magic can be.

🗣️ 語彙解説

sense one’s unease /sens wʌnz ʌnˈiːz/(動詞句) 不安を察知する
→ “unease” は「不安」、”sense” は「感知する・感じ取る」。
on a whim /ɒn ə wɪm/(副詞句) 気まぐれで
→ 突発的な気持ちや衝動的な行動を指す表現。
cast a spell /kæst ə spel/(動詞句) 魔法をかける
→ “cast” は「投げる」や「かける」、”spell” は「呪文、魔法」。
a field of flowers /ə fiːld əv ˈflaʊərz/(名詞句) 一面の花畑
→ “field” は野原、”of flowers” で「花が一面に咲く」イメージ。
learn just how ~ /lɜːrn ʤʌst haʊ/(構文) どれほど〜かを知る
→ “just how” で程度を強調。「いかに〜かを実感する」。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Perhaps she sensed my unease, or perhaps she simply did it on a whim.
“Perhaps” で仮定の推測を表現。”or perhaps…” で並列の別可能性を提示。
You cast a spell. One that created a field of flowers all around us.
“One that…” は先行詞を説明する関係詞節。”cast a spell” と「花畑を作る魔法」をつなぐ。
I thought it was beautiful.
単純な過去形。”it” は花畑の魔法を指す。
That was when I learned just how beautiful magic can be.
“That was when…” で「そのとき〜だった」。”just how beautiful” で美しさを強調。

📗 スラッシュリーディング訳

Perhaps she sensed my unease, /
もしかすると彼女は僕の不安を感じ取ったのかもしれない、
or perhaps she simply did it on a whim. /
あるいはただの気まぐれだったのかもしれない。

You cast a spell. /
君は魔法を使った。
One that created a field of flowers all around us. /
僕たちの周りに花畑を出す魔法だった。

I thought it was beautiful. /
僕は、それが美しいと思った。

That was when I learned /
そのとき僕は初めて気づいたんだ、
just how beautiful magic can be. /
魔法がどれほど美しいかということに。

セリフ #10 – フェルンへの励ましと真実

フェルン、ゼーリエがいろいろと言ってくると思うけれども、要求を飲む必要はないよ私がゼーリエに何を言っても不合格になるように、フェルンは何を言っても合格になるだってゼーリエの直感はいつも正しいから

Fern. I have a feeling Serie will make you a proposal. You do not have to accept her demands.
Just as Serie will fail me no matter what I say, she will pass you regardless of your words.
Like I said, Serie’s intuition is always right.

🗣️ 語彙解説

make you a proposal /meɪk juː ə prəˈpoʊzəl/(動詞句) 提案をする
→ 「あなたに提案を持ちかける」の意味。丁寧な言い回しとして使われる。
accept her demands /əkˈsept hər dɪˈmændz/(動詞句) 彼女の要求を受け入れる
→ 強い依頼や命令を引き受けること。
fail me /feɪl miː/(動詞句) 私を落第にする、不合格にする
→ 試験や評価で「落とす」意味。
pass you /pæs juː/(動詞句) 君を合格させる
→ 「通す」「認める」という意味での “pass”。
intuition /ˌɪntuˈɪʃən/(名詞) 直感
→ 理屈ではなく感覚や感性で正しさを見抜く力。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Serie will make you a proposal.
“make 人 物” で「人に物を提案する」構文。”proposal” はフォーマルな提案。
You do not have to accept her demands.
“do not have to” は「〜する必要はない」の丁寧な否定命令。
Just as Serie will fail me no matter what I say,
“Just as” は「ちょうど~のように」。“no matter what ~” は「何を~しようとも」。
she will pass you regardless of your words.
“regardless of ~” は「~に関係なく」。先ほどと対比的に使われている。
Serie’s intuition is always right.
“is always right” は習慣的事実。”intuition” を主語とした珍しい構文。

📗 スラッシュリーディング訳

Fern. /
フェルン、
I have a feeling /
私には予感があるんだ、
Serie will make you a proposal. /
ゼーリエが何か提案してくるって。

You do not have to accept her demands. /
その要求を飲む必要はないよ。
Just as Serie will fail me /
私が何を言ってもゼーリエは私を不合格にするように、
no matter what I say, /
どんなことを言っても、
she will pass you /
ゼーリエは君を合格にするだろう、
regardless of your words. /
君の言葉に関係なく。

Like I said, /
前にも言ったように、
Serie’s intuition is always right. /
ゼーリエの直感はいつも正しいんだ。

まとめ:一級試験が問いかける本当の価値

Frieren has always struggled /
フリーレンはいつも苦労してきた
to connect with others /
他人と心を通わせることに
due to her long life and nature. /
長寿と感情の乏しさゆえに。

Even so, /
それでもなお、
she tries her best to understand Fern and her companions. /
彼女はフェルンたちを理解しようと努めている。

The First-Class Mage Exam /
一級魔法使い試験は
challenges not only one’s magical skill /
魔法の技術だけでなく、
but also their emotional growth and values. /
心の成長と価値観までも問うものだった。

Through each trial, /
試験のひとつひとつを通して
the characters reveal /
キャラクターたちは明かしていく、
their fears, strengths, /
自らの恐れや強さを、
and the bonds they’ve formed. /
そして築いてきた絆を。

Even Serie, /
ゼーリエですら、
with her sharp intuition, /
その鋭い直感で、
recognizes potential in Fern /
フェルンの中に可能性を見いだしている
and silently acknowledges Frieren’s heart. /
そして密かにフリーレンの想いを認めつつある。

This episode reminds us /
このエピソードは思い出させてくれる
that true mastery is not only about spells, /
真の強さとは魔法だけではなく、
but the depth of one’s heart. /
心の深さにあるということを。

🌟 Waku Waku Word Dive

connect with /kəˈnekt wɪð/(句動詞):心を通わせる
 → 精神的・感情的につながること。共感や理解を含む表現。
emotional growth /ɪˈmoʊʃənəl ɡroʊθ/(名詞):心の成長
 → 感情面の成熟や他者への理解が深まることを指す。
trial /ˈtraɪəl/(名詞):試練、試験
 → 困難な状況や挑戦を表す。試験や裁判の意味もある。
reveal /rɪˈviːl/(動詞):明かす、見せる
 → 隠されていたことを明らかにすること。感情や真実によく使う。
intuition /ˌɪn.tuˈɪʃ.ən/(名詞):直感
 → 理屈ではなく感覚で物事の本質を捉える力。
mastery /ˈmæstəri/(名詞):熟達、支配力
 → 高度な技術や深い理解を持っている状態。精神面にも使える。

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