【葬送のフリーレン 1期 16話(1)】アニメのセリフで英語学習:忘れられる英雄と残る記憶とは?

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※本記事で使用している画像はすべて、アニメ『葬送のフリーレン』(第16話)より引用しています。セリフの英語学習および解説を目的としており、著作権はすべて©アベツカサ・山田鐘人/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会に帰属します。

🟦 あらすじ:記憶の中に残るもの、残らないもの

We’re just passing through, /
俺たちはただ通りすがりなだけだ、
but I hear there’s an old dwarf warrior /
でも、年老いたドワーフの戦士がいるって聞いたんだ
who’s protected the village /
その戦士はこの村を守ってきた
for nearly 400 years. /
もう400年近くも。

Frieren visits her old friend Voll, /
フリーレンは旧友のフォルを訪ねる、
a dwarf warrior who once gave her /
かつて彼女に与えてくれた、
the opportunity to journey with Himmel and the others. /
ヒンメルたちと旅する機会を。

As they reminisce, /
彼らが思い出話にふける中、
Voll shares the secret reason he still guards the village— /
フォルはなぜ今も村を守っているのか、その秘密の理由を明かす、
a promise to his long-departed wife. /
それは亡き妻との約束だった。

Meanwhile, Sein searches for a lost friend /
一方その頃、ザインは行方不明の友人を探していた
who calls himself “Gorilla Warrior,” /
自らを「戦士ゴリラ」と名乗る男を、
a name so absurd it leaves even Frieren speechless. /
あまりにふざけた名前に、フリーレンさえ言葉を失った。

The party polishes a forgotten statue, /
一行は忘れられた像を磨きながら、
unwittingly reflecting on what it means /
知らず知らずのうちに考えることになる、
to be remembered. /
人に記憶されるということの意味を。

✅ 語彙解説

curse /kɝːs/(名詞):呪い
 → 魔法や超常の力で人に悪影響を及ぼす現象を指す。
unravel /ʌnˈrævəl/(動詞):解明する
 → 複雑な問題や謎を少しずつ解いて明らかにすること。
scripture /ˈskrɪptʃɚ/(名詞):聖典
 → 宗教的な教えを記した書物で、魔法の源とされることもある。
priest /priːst/(名詞):僧侶
 → 宗教儀式や癒しの魔法を担う人。女神の魔法を扱う役割も持つ。
detection /dɪˈtɛkʃən/(名詞):感知、探知
 → 存在や異常を見つけること。呪いなど目に見えないものにも使う。
resistance /rɪˈzɪstəns/(名詞):耐性、抵抗
 → 病気や呪いなどに影響されにくい性質。魔法にも用いられる。

セリフ #1 – 伝説の始まりだ!

おーい、ザインあの魔法使いが、俺たちの写真、撮ってくれるってよ写真?なんだよそれいいから来いって伝説の始まりだ!

Hey, Sein!
There’s a mage passing through. He said he’s got time to take our photo if we hurry!
Never heard of it. A photo. What’s that?
Just come on! Don’t worry!
It’ll be an adventure! The start of our legend!

🗣️ 語彙解説

passing through /ˈpɑːsɪŋ θruː/(動詞句):通りすがりの、立ち寄っただけの
→ 一時的にある場所を訪れてすぐ去ること。人や旅人に使われます。
photo /ˈfəʊtəʊ/(名詞):写真
→ 「photograph」の略で、カジュアルに「写真」と言うときの定番表現です。
come on /ˈkʌm ɒn/(句動詞):さあ行こう、急げ
→ 相手を急がせたり、誘ったりするときに使うカジュアルな決まり文句です。
adventure /ədˈvɛntʃər/(名詞):冒険
→ 危険や未知の体験を含む旅、または心躍る経験を指します。
legend /ˈlɛdʒənd/(名詞):伝説、語り継がれる話
→ 後世に語り継がれる出来事や人物に対して使われる称賛的な言葉です。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Hey, Sein!
→ 呼びかけのカジュアル表現。「おーい、ザイン!」のような親しみあるトーン。
There’s a mage passing through.
→ 「There is+名詞+〜ing」で「〜している人がいる」という現在進行の説明構文。
He said he’s got time to take our photo if we hurry!
→ 「he’s got」は「he has got」の省略で、「時間がある」という意味。if節で条件を加えている。
Never heard of it. A photo. What’s that?
→ 「Never heard of it」は「聞いたことない」の省略口語。photoを繰り返して意味を強調し、「それ何?」と続ける構成。
Just come on! Don’t worry!
→ 「Just come on」は「とにかく来いよ!」という勢いのある誘い、「Don’t worry」は「心配すんな」の決まり文句。
It’ll be an adventure! The start of our legend!
→ 「It’ll be」は「It will be」の短縮形。「〜になるぞ」と未来を示し、「冒険だ!伝説の始まりだ!」と意気込みを込めている。

📗 スラッシュリーディング訳

Hey, Sein! /
おーい、ザイン!

There’s a mage passing through. /
通りすがりの魔法使いがいてさ、
He said he’s got time /
時間があるって言ってたぞ
to take our photo /
俺たちの写真を撮るための
if we hurry! /
急げばってさ!

Never heard of it. /
聞いたことないぞ
A photo. /
写真?
What’s that? /
なんだよそれ?

Just come on! /
いいから来いって!
Don’t worry! /
心配すんな!

It’ll be an adventure! /
冒険になるぞ!
The start of our legend! /
俺たちの伝説の始まりだ!

セリフ #2 – フリーレン様との昔話

でも、確かにフリーレン様と昔の話ができるような人ってなかなかいませんからねたまにはこんな寄り道があってもいいかもしれません10年くらい滞在しちゃおうかしら一週間までですよ

A rare opportunity. There probably aren’t many people who can talk about the past with you. I see why you’re looking forward to it.
I suppose I can accept a detour if it’s that important to you.
Thank you, Fern. We’ll stay for a decade or so.
We’re staying one week at most.

🗣️ 語彙解説

rare /reə/(形容詞):珍しい、まれな
→ めったにない、貴重な機会などに使われます。
detour /ˈdiːtʊər/(名詞):寄り道、回り道
→ 本来の目的地に向かう途中で道を外れること。比喩的にも使えます。
suppose /səˈpəʊz/(動詞):〜だと思う、〜かなと思う
→ 軽い推量や許容を表す表現。「I suppose」で「まあいいかもね」という柔らかい響き。
decade /ˈdɛkeɪd/(名詞):10年間
→ 年代や期間を数える単位。「a decade or so」で「10年くらい」という表現に。
at most /æt məʊst/(副詞句):せいぜい、多くても
→ 上限を表す言い回しで、「それ以上ではない」という制限を強調します。
look forward to /lʊk ˈfɔːwəd tu/(句動詞):楽しみにする
→ 「to」のあとは名詞または動名詞。未来の出来事を心待ちにしている気持ちを表します。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

A rare opportunity.
→ 名詞のみの文で、「これは貴重な機会だ」という意味を省略的に伝えている。
There probably aren’t many people who can talk about the past with you.
→ 「There aren’t many people who〜」の構文。「who以下」はpeopleを修飾する関係詞節。
I see why you’re looking forward to it.
→ 「why S V」は名詞節。「なぜ〜なのかがわかる」という構造で理由を理解する表現。
I suppose I can accept a detour if it’s that important to you.
→ 「suppose」は控えめな許容。「if節」で条件を加え、「それほど大事なら寄り道もいいよ」という意味に。
We’ll stay for a decade or so.
→ 「a decade or so」は「10年くらい」という曖昧な量の表現。軽い冗談にも使われる。
We’re staying one week at most.
→ 「at most」で「せいぜい〜まで」。予定の上限を強く制限する表現。

📗 スラッシュリーディング訳

A rare opportunity. /
貴重な機会だな
There probably aren’t many people /
きっとあまりいないんだ
who can talk about the past with you. /
君と昔の話ができるような人は
I see why you’re looking forward to it. /
君が楽しみにするのもわかるよ

I suppose /
まあいいかもね
I can accept a detour /
寄り道しても構わないさ
if it’s that important to you. /
君にとってそれほど大事なら

Thank you, Fern. /
ありがとう、フェルン
We’ll stay for a decade or so. /
10年くらい滞在しようか

We’re staying /
滞在は
one week at most. /
最大でも一週間です

セリフ #3 – 老戦士の警告

熟練した戦士でも、防御を意識できなければ簡単に致命傷を負うわしが剣を抜いていたら、足を失っていたぞ相変わらず卑怯な戦法だね

It doesn’t matter how strong you are. An injury can be the end of anyone. Especially if that person doesn’t defend themselves.
If I had drawn my sword, you’d be down one leg, young man.
Your strategies are as underhanded as ever.

🗣️ 語彙解説

matter /ˈmætər/(動詞):重要である、意味を持つ
→ 「It doesn’t matter」は「関係ない」「重要ではない」の定番表現です。
injury /ˈɪndʒəri/(名詞):負傷、けが
→ 戦闘や事故などによる身体的なダメージを指します。
defend /dɪˈfɛnd/(動詞):守る、防御する
→ 攻撃に対して身を守る行動全般を表す動詞です。
draw one’s sword /drɔː wʌnz sɔːd/(表現):剣を抜く
→ 戦闘態勢に入ることを示す比喩的・直接的な表現です。
be down one leg /biː daʊn wʌn lɛɡ/(表現):片足を失う
→ 「〜 down one ~」は「〜を失う」という意味の口語的表現です。
underhanded /ˌʌndərˈhændɪd/(形容詞):卑怯な、不正な
→ 公正さを欠く、ズルい方法や策略を指す形容詞です。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

It doesn’t matter how strong you are.
→ 「It doesn’t matter how〜」は「どれだけ〜でも関係ない」という構文で、一般論を述べるときに使われる。
An injury can be the end of anyone.
→ 「can be the end of〜」は「〜の終わりになりうる」という意味。injuryが命取りになることを示している。
Especially if that person doesn’t defend themselves.
→ 「if節」が理由や条件を補足しており、「防御しないなら特に危険」という警告的意味を含む。
If I had drawn my sword, you’d be down one leg, young man.
→ 仮定法過去完了と過去の結果の混合型構文。「もし剣を抜いていたら、君は足を失っていた」という反実仮想。
Your strategies are as underhanded as ever.
→ 「as ~ as ever」は「相変わらず〜だ」という表現。「underhanded strategies」は「卑怯な戦法」という批判的な言い方。

📗 スラッシュリーディング訳

It doesn’t matter /
重要じゃない
how strong you are. /
どれだけ強かろうが

An injury /
一撃の傷が
can be the end of anyone. /
誰にとっても命取りになりうる

Especially if that person /
特にその人物が
doesn’t defend themselves. /
防御を怠った場合には

If I had drawn my sword, /
もし私が剣を抜いていたら、
you’d be down one leg, young man. /
お前は片足を失っていたぞ、若造

Your strategies /
お前の戦法は
are as underhanded as ever. /
相変わらず卑怯なままだな

セリフ #4 – 死者との約束

だが詳しく話すつもりはないどうせあの人の顔も声も眼差しも伝わらんこれはわしだけの思い出だ滑稽な話だろう、わしはずっと死者との約束を守っているそうだね、でもきっとその人はあなたが約束を守ってくれていることを嬉しく思っているはずだ

I’m sorry. But I won’t say anything further.
How could I describe her? Her face, her voice, the light I saw in her eyes?
This is my memory, and I will carry it alone.
It sounds silly, doesn’t it? Keeping a promise to the dead. Guarding a home she’d no longer recognize.
Yes, it does. But it still matters. Living or dead, you made a promise to someone you love. She’d be glad to know you’ve kept it.

🗣️ 語彙解説

further /ˈfɜːðər/(副詞):それ以上に、これ以上
→ 追加の情報や行動を控えるときに「これ以上は言わない」と使います。
carry it alone /ˈkæri ɪt əˈləʊn/(動詞句):一人で背負う
→ 感情や思い出、責任などを誰にも共有せず、自分だけで抱えて生きることを表します。
silly /ˈsɪli/(形容詞):ばかげた、滑稽な
→ 一見くだらなく感じるような行動や考えに対して使われますが、愛情や共感を込める場面でも登場します。
promise to the dead /ˈprɒmɪs tu ðə dɛd/(名詞句):死者との約束
→ 死んだ人との間にかわした誓いや想いを守るという意味で、感情的な重みを持ちます。
matter /ˈmætər/(動詞):重要である
→ 「It matters」は「意味がある」「大事なことだ」という価値を認める表現です。
glad /ɡlæd/(形容詞):嬉しい、喜ばしい
→ 「be glad to know ~」で「~を知って嬉しく思う」という形でよく使われます。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

But I won’t say anything further.
→ 「won’t say anything further」は「これ以上何も言うつもりはない」という意志を示す否定表現。
How could I describe her? Her face, her voice, the light I saw in her eyes?
→ 疑問文の形を使って「とても言い表せない」という感情を表現。複数の名詞が感情的に並列されている。
This is my memory, and I will carry it alone.
→ 「carry it alone」で「自分ひとりで抱えて生きる」。孤独だが大切にしているというニュアンスを持つ。
It sounds silly, doesn’t it?
→ 「doesn’t it?」は付加疑問で確認や共感を求める。ここでは「滑稽に聞こえるだろ?」という自嘲的な調子。
Keeping a promise to the dead. Guarding a home she’d no longer recognize.
→ 名詞句と分詞構文が省略的に並んでおり、淡々と述べられることで感情が引き立つ構成になっている。
But it still matters.
→ 「still」が逆説的に働き、「たとえそうでもやはり意味がある」と価値を認める。
Living or dead, you made a promise to someone you love.
→ 「Living or dead」は対比を使った前置き。「you made a promise to ~」が文の核。
She’d be glad to know you’ve kept it.
→ 「She would be glad to know that~」の省略構文。「それを知ればきっと嬉しく思うだろう」と仮定的に述べている。

📗 スラッシュリーディング訳

I’m sorry. /
すまない
But I won’t say anything further. /
だがこれ以上話すつもりはない

How could I describe her? /
あの人をどうやって語ればいい?
Her face, her voice, /
顔も、声も、
the light I saw in her eyes? /
その眼差しに宿る光も

This is my memory, /
これは私の記憶だ
and I will carry it alone. /
そして私はそれを一人で抱いて生きていく

It sounds silly, doesn’t it? /
滑稽に聞こえるだろう?
Keeping a promise to the dead. /
死んだ人との約束を守り続けるなんて
Guarding a home she’d no longer recognize. /
彼女がもう知らないであろう家を守り続けるなんて

Yes, it does. /
たしかに、そうだね
But it still matters. /
でも、それでも意味がある
Living or dead, /
生きていても死んでいても、
you made a promise to someone you love. /
あなたは大切な人に約束をした
She’d be glad to know you’ve kept it. /
彼女はそれを守ってくれていると知れば、きっと喜ぶよ

セリフ #5 – きっかけは、ヒンメル

私をバカにしないでよ、全部覚えているヒンメルは私が人間を知ろうとしたきっかけだよフォル爺が村を守ろうと思ったきっかけと同じで、大切なことだ

Hm? Please, don’t insult me. I remember everything.
Himmel is the reason I decided I’d get to know people at all.
Like your reason for defending this village from danger. It matters to me.

🗣️語彙解説

insult /ˈɪnsʌlt/(動詞):侮辱する、バカにする
→ 相手を軽んじたり、見下したような言動を指します。感情的な拒絶に使われます。
remember everything /rɪˈmɛmbər ˈɛvrɪθɪŋ/(動詞句):すべてを覚えている
→ 経験・言葉・記憶を完全に覚えていると強調する表現です。
reason /ˈriːzən/(名詞):理由、動機
→ 何かをするきっかけや背景。「the reason I〜」は「私が〜する理由」の構文。
get to know /ɡɛt tu nəʊ/(句動詞):知り合う、理解しようとする
→ 相手を表面的に知るだけでなく、深く知っていく過程を表します。
defending /dɪˈfɛndɪŋ/(動名詞):守ること、防衛すること
→ 「defend」のing形で、名詞的に「防衛すること」として使われます。
matter /ˈmætər/(動詞):重要である
→ 「It matters」は「それは意味がある」「大切なことだ」という確信を示す表現です。

📘文法・構文・訳しにくい点の解説

Please, don’t insult me.
→ 「don’t insult me」は「侮辱しないでくれ」。pleaseをつけることで冷静ながらも強い抗議になる。
I remember everything.
→ 「everything」は記憶全体を強調する語。すべて忘れていないという決意が込められている。
Himmel is the reason I decided I’d get to know people at all.
→ 「the reason I decided I’d〜」は理由の説明構文。「at all」は否定文ではなく「そもそも」の意味で強調的に使われている。
Like your reason for defending this village from danger.
→ 「like〜」は類似の例を挙げるときの導入。「defending this village」は動名詞句で「この村を守ること」。
It matters to me.
→ 「It matters」は「それは私にとって重要だ」の意味。to meで個人的な意味づけを強調。

📗スラッシュリーディング訳

Hm? / Please, don’t insult me.
うん? / 私をバカにしないでよ。
I remember everything. /
全部覚えているんだから

Himmel is the reason /
ヒンメルはきっかけなんだ
I decided I’d get to know people /
私が人間を知ろうと決めた
at all. /
そもそも、というレベルで

Like your reason /
あなたが村を守ろうとした理由と同じで、
for defending this village from danger. /
この村を危険から守ろうとした気持ちと

It matters to me. /
それは、私にとって大切なことなんだ

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