【葬送のフリーレン 1期 12話】英語セリフで学ぶ:「本物の勇者」の意味とは?

セリフで学ぶ英語
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※本記事で使用している画像はすべて、アニメ『葬送のフリーレン』(第12話)より引用しています。セリフの英語学習および解説を目的としており、著作権はすべて©アベツカサ・山田鐘人/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会に帰属します。
  1. 🟦 あらすじ:偽物でも、誰かの勇気になれる
  2. セリフ #1 – 偽物でも、夢は本物
      1. いいや、村の孤児院にハイターってムカつく奴がいてね偽物の剣しか持っていないから、偽物の勇者にしかなれないと僕に言ったんだじゃあ本物になってやろうじゃないか、そう思ったんだ僕はいつか本物の勇者の剣を手に入れて、魔王を打ち倒す
  3. セリフ #2 – 伝説に挑んだ英雄たちの記憶
      1. 勇者の剣を守っていた里だこの里の近くの聖域には、女神様が授けたとされる勇者の剣が刺さっていたんだその剣は歴史上のどんな英雄たちが引き抜こうとしても微動だにしなかった80年前まではな
  4. セリフ #3 – 魔物が恐れる伝説の剣
      1. あれは勇者の剣だ魔物が集まっていたのはこいつのせいだよ聖域は強力な結界で入れないのに、魔物はそれを破壊する衝動を抑えられないよっぽど勇者の剣が怖いんだろうね
  5. セリフ #4 – 本物かどうかに意味はない
      1. いいじゃないか、偽物の勇者で僕は魔王を倒して世界の平和を取り戻すそうすれば、偽物だろうが本物だろうが関係ない
  6. セリフ #5 – 美化される英雄の真実
      1. 勇者の剣が抜けなかっただなんて、カッコ悪いエピソードは英雄には不要でしょ英雄というのはどうしても、後世の連中が勝手に美化していくそしてそのうち、原型すらなくなってしまうんだ
  7. セリフ #6 – 誕生日プレゼントの悩み
      1. あ、そうだ、今日はシュタルクの18歳の誕生日だからなんでそういうこと事前に教えてくれないんですか?私何も準備していませんよこの街で何か買えばいいじゃんシュタルク様の欲しいものが分かりません
  8. セリフ #7 – 戦士のプレゼント選びに悩むフェルン
      1. 服だけ溶かす薬男ってのはね、こういうの渡しておけば喜ぶんだよ、って先生が言ってたなに、フェルンも興味ある?この下品な薬、買った時に私、返品しろって言いましたよね?
  9. セリフ #8 – 村の誇りと冷たい比較
      1. 魔物相手に何たるざまだシュトルツを見習え怪我どころか返り血一つ、泥一つさえ跳ねていない汚れ一つない白いマントは、この村最強の戦士の証シュトルツはこの村の誇りだ
  10. セリフ #9 – 逃げた過去と今の覚悟
      1. 俺は故郷が魔族に襲われた時、そんな兄貴も見捨てて逃げちまった家族から祝ってもらえなくて当然かもな俺は逃げてばかりの失敗作だヒンメルだったらきっと逃げなかった
  11. セリフ #10 – ハンバーグに込めた思い
      1. そういえば、誰かの誕生日の度にバカみたいにでかいハンバーグを作っているけどこれ何なの?これは俺の地方の風習でな精一杯頑張った戦士をねぎらうための贈り物だ俺からの誕生日プレゼントみたいなもんだ
  12. 🟦 まとめ:絆と誕生日の贈り物

🟦 あらすじ:偽物でも、誰かの勇気になれる

Stark recalls the story /
シュタルクは振り返る、
of how he became determined /
自分がなぜ
to become a true warrior. /
本物の戦士を目指すようになったのかを。
Even with a fake sword, /
偽物の剣しか持っていなくても、
he vowed to defeat the Demon King /
彼は魔王を倒すと誓った。
and protect others. /
そして人々を守ると。

The group travels through snowy mountains /
一行は雪深い山を越えて、
and arrives at the Village of the Sword, /
「剣の里」へとたどり着く。
where the Hero’s Sword remains sealed. /
そこには勇者の剣が封印されていた。
Despite being unworthy in legend, /
伝説の勇者にはなれなかったとしても、
Himmel still saved the world. /
ヒンメルは世界を救った。

Meanwhile, Frieren reflects /
その間フリーレンは思い出す。
on Himmel’s legacy /
ヒンメルの残したものと、
and the importance of honoring memory /
記憶を讃えるということの大切さを。
through quiet gestures, /
それは静かな行動を通じて示される。
like cooking a meal or offering a word. /
たとえば料理や、ひとことの声かけのように。

🗣️ 語彙解説

recall /rɪˈkɔːl/(動詞):思い出す、回想する
 → 自分の記憶から呼び起こすときに使う、ややフォーマルな語です。
vow /vaʊ/(動詞):誓う
 → 「心に強く決める」という意味で、宗教的・厳粛な文脈にも登場します。
unworthy /ʌnˈwɜːrði/(形容詞):ふさわしくない
 → 「〜に値しない」という否定的評価を含みます。self-worthと対比されることも。
legacy /ˈlɛɡəsi/(名詞):遺産、遺志
 → 財産だけでなく、人が残した精神的な影響や価値観にも使われます。
gesture /ˈdʒɛstʃər/(名詞):身ぶり、象徴的な行為
 → 言葉以外の行動を通じて思いやりや意図を伝えるときの重要語です。
worthy /ˈwɜːrði/(形容詞):価値のある、ふさわしい
 → 人や行動が賞賛や努力に値することを指し、moral・ethicalな文脈にも合います。

セリフ #1 – 偽物でも、夢は本物

いいや、村の孤児院にハイターってムカつく奴がいてね偽物の剣しか持っていないから、偽物の勇者にしかなれないと僕に言ったんだじゃあ本物になってやろうじゃないか、そう思ったんだ僕はいつか本物の勇者の剣を手に入れて、魔王を打ち倒す

Not quite. See, there was this annoying brat named Heiter at the village orphanage.
He kept telling me I’d only ever be a fake hero because I wielded a fake sword. He was such a pain.
I figured if I proved him wrong, I’d have the last laugh. So here I am.
One of these days, I’ll hold the real Hero’s Sword in my hand and use it to defeat the Demon King.

🗣️ 語彙解説

brat /bræt/(名詞):ガキ、大人を困らせる子ども
 → 軽蔑的な響きをもつ言葉で、「生意気な子ども」と訳されることもあります。
wield /wiːld/(動詞):(武器などを)扱う、使う
 → 剣や魔法など、手にして使うもの全般に使われます。
prove someone wrong(表現):〜の間違いを証明する
 → 相手の予想や決めつけに反して結果を出すときの定番表現。
have the last laugh(表現):最後に勝つ、見返す
 → 一時的に笑われても、最後には成功して見返すこと。英作文にも使える熟語です。
fake /feɪk/(形容詞):偽物の、偽りの
 → 「本物でないこと」をストレートに言う表現。名詞としても使えます。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Not quite.
→ “not quite” は「そうじゃない」「ちょっと違うよ」とやわらかく否定する表現。
because I wielded a fake sword.
→ “because” は理由を表す接続詞。“wielded” は動作動詞の過去形で文法的にもポイント。
I figured if I proved him wrong, I’d have the last laugh.
→ 仮定法過去の構文。「if + 過去形, would + 動詞」の定番パターン。英検でも頻出。
One of these days, I’ll hold the real Hero’s Sword…
→ “One of these days” は「いつか近いうちに」という未来への希望を表す口語表現。

📗 スラッシュリーディング訳

Not quite. /
そうじゃないんだ。
See, there was this annoying brat named Heiter /
あのね、村の孤児院にハイターっていうムカつくやつがいて、
at the village orphanage. /
孤児院にいたんだ。

He kept telling me /
そいつはずっと僕に言ってきた。
I’d only ever be a fake hero /
「お前は偽物の勇者にしかなれない」って。
because I wielded a fake sword. /
偽物の剣しか持ってないからってね。
He was such a pain. /
本当に厄介なやつだったよ。

I figured if I proved him wrong, /
だから、そいつが間違ってるって証明できれば、
I’d have the last laugh. /
最後に笑えるのは僕だと思ったんだ。
So here I am. /
だから今、こうしている。

One of these days, /
いつかきっと、
I’ll hold the real Hero’s Sword in my hand /
本物の勇者の剣を手にして、
and use it to defeat the Demon King. /
魔王を倒してみせるんだ。

セリフ #2 – 伝説に挑んだ英雄たちの記憶

勇者の剣を守っていた里だこの里の近くの聖域には、女神様が授けたとされる勇者の剣が刺さっていたんだその剣は歴史上のどんな英雄たちが引き抜こうとしても微動だにしなかった80年前まではな

This village used to protect the Hero’s Sword.
According to stories, the weapon was hidden in a sanctuary somewhere close by, stuck inside a mighty stone.
Throughout history, many heroes tried to pull the sword from its rocky sheath, but none were successful.
Until 80 years ago, that is.

🗣️ 語彙解説

sanctuary /ˈsæŋktʃueri/(名詞):聖域、神聖な場所
 → 宗教的・伝説的に守られた場所を指します。神殿や避難所にも使われます。
mighty /ˈmaɪti/(形容詞):とても強い、巨大な
 → “a mighty stone” は「強大な石」で、英雄物語の語感にぴったり。
rocky sheath(表現):岩の鞘(さや)
 → “sheath” は「剣の鞘」。ここでは岩に刺さった剣の状態を詩的に表現。
pull ~ from ~(表現):〜から〜を引き抜く
 → 剣と鞘、岩からの抜刀などに使える表現。物理的にも比喩的にも使えます。
none were successful(構文):誰も成功しなかった
 → “none” は「誰も〜ない」を強調する形式。TOEICなどでも頻出。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

This village used to protect the Hero’s Sword.
→ “used to + 動詞” は「かつて〜していた」。過去の習慣を表します。
According to stories, the weapon was hidden…
→ “According to 〜” は「〜によれば」という典型的な伝聞表現。文頭に置くことでフォーマルさが増します。
stuck inside a mighty stone.
→ “stuck” は “stick” の過去分詞で「刺さっている状態」。受動態で場所を示す構文です。
many heroes tried to pull the sword from its rocky sheath
→ “pull A from B” の構文と “rocky sheath” の詩的表現に注意。抽象的な比喩も読み取れるように。
Until 80 years ago, that is.
→ “that is” の挿入はカジュアルな補足表現。「つまりこういうことだよ」という口語的な意味合い。

📗 スラッシュリーディング訳

This village used to protect the Hero’s Sword. /
この村はかつて / 勇者の剣を守っていた。
According to stories, /
伝承によれば、
the weapon was hidden in a sanctuary /
その武器は / 聖域に隠されていた。
somewhere close by, /
このあたりのどこかに、
stuck inside a mighty stone. /
強大な石に / 刺さった状態で。
Throughout history, /
歴史を通じて、
many heroes tried to pull the sword /
多くの英雄たちが / その剣を引き抜こうとしたが、
from its rocky sheath, /
岩の鞘から、
but none were successful. /
誰一人成功しなかった。
Until 80 years ago, that is. /
それは / 80年前までの話だ。

セリフ #3 – 魔物が恐れる伝説の剣

あれは勇者の剣だ魔物が集まっていたのはこいつのせいだよ聖域は強力な結界で入れないのに、魔物はそれを破壊する衝動を抑えられないよっぽど勇者の剣が怖いんだろうね

That’s the Hero’s Sword in there.
It’s what draws so many monsters to the mouth of this cave.
A powerful barrier prevents them from gaining entry, but they can’t shake off the impulse to destroy the weapon.
They must be truly terrified of it.

🗣️ 語彙解説

draw /drɔː/(動詞):引き寄せる、誘引する
 → “draws so many monsters” は「多くの魔物を引き寄せる」という意味。TOEIC頻出。
mouth /maʊθ/(名詞):入口、開口部
 → ここでは “mouth of this cave” =「洞窟の入口」を意味する比喩的な表現。
barrier /ˈbæriər/(名詞):障壁、結界
 → 魔法による「保護の壁」や「バリア」のこと。ファンタジーでは定番。
impulse /ˈɪmpʌls/(名詞):衝動、突発的な欲求
 → “the impulse to destroy” は「破壊したいという衝動」。精神・心理面で使われやすい。
terrified /ˈterɪfaɪd/(形容詞):ひどく恐れている
 → “be terrified of ~” で「~をとても怖がっている」。恐怖の強さを示す表現。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

That’s the Hero’s Sword in there.
→ “in there” は口語表現で「中にあるもの」を強調。語尾の “that’s” で確認的なニュアンス。
It’s what draws so many monsters to the mouth of this cave.
→ “It’s what 〜” は「〜するのはそれだ」という強調構文。原因を説明する場面で有効。
A powerful barrier prevents them from gaining entry…
→ “prevent A from B” の構文。「AがBするのを防ぐ」という意味で頻出構文。
…but they can’t shake off the impulse to destroy the weapon.
→ “shake off” は「振り払う、払いのける」。感情や衝動を抑える表現として登場。
They must be truly terrified of it.
→ “must be” は推量(〜に違いない)。“terrified of” の使い方も併せて覚えたい。

📗 スラッシュリーディング訳

That’s the Hero’s Sword in there. /
あれが / 中にある勇者の剣だ。
It’s what draws so many monsters /
それこそが / 多くの魔物を引き寄せている。
to the mouth of this cave. /
この洞窟の入口に。

A powerful barrier /
強力な結界が、
prevents them from gaining entry, /
彼らが中に入るのを / 防いでいるが、
but they can’t shake off /
それでも彼らは / 振り払うことができない。
the impulse to destroy the weapon. /


この武器を壊したいという / 衝動を。
They must be truly terrified of it. /
よほど / 勇者の剣を怖れているのだろう。

セリフ #4 – 本物かどうかに意味はない

いいじゃないか、偽物の勇者で僕は魔王を倒して世界の平和を取り戻すそうすれば、偽物だろうが本物だろうが関係ない

I don’t think there’s anything wrong with being a fake hero.
I’ll still defeat the Demon King and bring peace to the world.
And when I’m done, nobody’s going to be concerned about me being a fake or not.

🗣️ 語彙解説

fake /feɪk/(形容詞):偽物の、作り物の
 → “fake hero” は「偽物の勇者」。形容詞として人や物に付けて使われる。
defeat /dɪˈfiːt/(動詞):打ち負かす、倒す
 → 「敵や困難に勝つ」の意味で、ニュースや試験問題にも頻出。
concerned /kənˈsɜːrnd/(形容詞):気にする、関心がある
 → “be concerned about” で「〜を気にする、心配する」という表現。
be going to(助動詞句):〜するつもり、〜する予定
 → 話し手の強い意志や近い未来の予定を表す。
when I’m done(表現):終わったとき、完了したときに
 → “be done” は「終わる」「完了する」のカジュアルな表現。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

I don’t think there’s anything wrong with being a fake hero.
→ “there’s anything wrong with ~” は「~に問題があるとは思わない」という柔らかな否定の構文。
I’ll still defeat the Demon King and bring peace to the world.
→ “still” によって「偽物でも関係ない、やってみせる」という意志の強さを際立たせている。
nobody’s going to be concerned about me being a fake or not.
→ “nobody’s going to be concerned about ~” で「誰も気にしない」。
→ “me being a fake or not” は “whether I’m a fake or not” に近い口語的省略。

📗 スラッシュリーディング訳

I don’t think /
私は思わない、
there’s anything wrong /
何か問題があるとは、
with being a fake hero.
偽物の勇者であることに。

I’ll still defeat /
私はそれでも倒す
the Demon King /
魔王を
and bring peace /
そしてもたらす
to the world.
この世界に、平和を。

And when I’m done, /
そしてそれを成し遂げたときには、
nobody’s going to be concerned /
誰も気にしないだろう
about me being a fake or not.
私が本物か偽物かなんて。

セリフ #5 – 美化される英雄の真実

勇者の剣が抜けなかっただなんて、カッコ悪いエピソードは英雄には不要でしょ英雄というのはどうしても、後世の連中が勝手に美化していくそしてそのうち、原型すらなくなってしまうんだ

It wouldn’t do for him to fail inside the cave. There’s no place for embarrassing stories in a hero’s tale.
When a new generation comes of age, they romanticize the heroes of the past.
The truth of who a person was falls away, and they become an idea.

🗣️ 語彙解説

fail /feɪl/(動詞):失敗する
 → “fail inside the cave” は「洞窟の中で失敗する」という意味。行動や使命に失敗することを指す。
embarrassing /ɪmˈbærəsɪŋ/(形容詞):恥ずかしい、気まずい
 → “embarrassing stories” で「恥ずかしい話」。ネガティブなエピソードを指す。
romanticize /roʊˈmæntəˌsaɪz/(動詞):美化する、理想化する
 → 現実よりも理想的に描くこと。歴史や人物評価でよく出る単語。
generation /ˌdʒɛnəˈreɪʃən/(名詞):世代
 → “a new generation comes of age” は「新しい世代が成長する」ことを表す定型句。
fall away /fɔːl əˈweɪ/(句動詞):消え去る、失われる
 → “the truth … falls away” で「真実が忘れられていく」という文学的な表現。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

It wouldn’t do for him to fail inside the cave.
→ “It wouldn’t do for ~” は「~するのは望ましくない/ふさわしくない」の意味。控えめながらも否定的なニュアンスを出す表現。
There’s no place for embarrassing stories in a hero’s tale.
→ “There’s no place for ~” は「~は場違いだ」という表現。“in a hero’s tale” は「英雄譚において」。
When a new generation comes of age, they romanticize the heroes of the past.
→ “come of age” は「成人する/成長する」。“romanticize” が主動詞で「理想化する」ことを意味する。
The truth of who a person was falls away, and they become an idea.
→ “The truth of who a person was” は関係代名詞で「その人が本当はどういう人物だったかという真実」。それが “falls away(消えていく)” ことで「ただのイメージになる」と続く構文。

📗 スラッシュリーディング訳

It wouldn’t do /
それはふさわしくないんだ、
for him to fail /
彼が失敗するなんて、
inside the cave. /
あの洞窟の中で。

There’s no place /
〜の居場所はない、
for embarrassing stories /
恥ずかしいエピソードなんて、
in a hero’s tale. /
英雄譚の中には。

When a new generation /
新しい世代が
comes of age, /
成長する頃には、
they romanticize /
彼らは理想化してしまう、
the heroes of the past. /
過去の英雄たちを。

The truth of who a person was /
人がどんな人物だったかという真実は、
falls away, /
失われて、
and they become an idea. /
そしてただの「象徴」になってしまうんだ。

セリフ #6 – 誕生日プレゼントの悩み

あ、そうだ、今日はシュタルクの18歳の誕生日だからなんでそういうこと事前に教えてくれないんですか?私何も準備していませんよこの街で何か買えばいいじゃんシュタルク様の欲しいものが分かりません

Oh. That’s right. Today is Stark’s 18th birthday.
Hm. Don’t you think that’s something you could’ve mentioned to me a bit earlier?
I don’t have anything to give him as a birthday present.
Just buy something for him while you’re in town.
But I don’t know what kind of gift he would even want.

🗣️ 語彙解説

birthday present /ˈbɝːθ.deɪ ˈprez.ənt/(名詞):誕生日プレゼント
→ “present”は「贈り物」の意味で、“birthday”が前について「誕生日の贈り物」になる定番表現。
mention /ˈmen.ʃən/(動詞):言及する、話題にする
→ “you could’ve mentioned” のように過去形で「言っておいてくれればよかったのに」という意味になる。
gift /ɡɪft/(名詞):贈り物、プレゼント
→ “present”と同義。より一般的・フォーマルに感じられることもある。
want /wɑːnt/(動詞):〜が欲しい、求める
→ “what kind of gift he would want” のように、仮定の文で使われることが多い。
while you’re in town(表現):町にいる間に
→ “while”は「〜の間に」、時間的な余裕のあるうちに何かをする意味合いをもつ。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Don’t you think that’s something you could’ve mentioned to me a bit earlier?
→ “Don’t you think ~?” で「~と思わない?」と問いかける表現。“could’ve mentioned”は“could have mentioned”の短縮で、「言ってくれていれば…」という仮定・非現実の表現。
I don’t have anything to give him as a birthday present.
→ “anything to give him” は不定詞の形容詞的用法。「彼にあげるべき何か」。“as a birthday present” で目的を明確にしている。
Just buy something for him while you’re in town.
→ 命令文+副詞句。“while you’re in town” は時間の条件を示し、「町にいる間に買えばいいじゃん」というカジュアルなアドバイス。
I don’t know what kind of gift he would even want.
→ “what kind of gift” が疑問詞+名詞句の塊で、“he would even want”がそれを説明。“even”を加えることで「まったく見当もつかない」感を強調している。

🔍 スラッシュリーディング

Oh. / That’s right. /
ああ、 / そうだ。 /
Today is Stark’s 18th birthday./
今日はシュタルクの18歳の誕生日だ。/

Don’t you think /
思わない? /
that’s something /
それって /
you could’ve mentioned to me /
教えてくれてもよかったんじゃない?
a bit earlier?
もう少し早く /

I don’t have anything /
私は何も持ってないよ /
to give him / as a birthday present.
彼にあげる / 誕生日プレゼントとして。

Just buy something / for him /
何か買えばいいよ / 彼のために /
while you’re in town.
街にいるうちに。

But I don’t know /
でもわからないよ /
what kind of gift /
どんなプレゼントを /
he would even want.
彼が欲しがるか。

セリフ #7 – 戦士のプレゼント選びに悩むフェルン

服だけ溶かす薬男ってのはね、こういうの渡しておけば喜ぶんだよ、って先生が言ってたなに、フェルンも興味ある?この下品な薬、買った時に私、返品しろって言いましたよね?

A potion that dissolves clothing.
According to my master, this is the type of gift men enjoy receiving. Stark will be overjoyed. Um, I…
What? Curious to know how it works?
I remember when you purchased this, because I told you to return the vulgar concoction immediately.

🗣️ 語彙解説

dissolve /dɪˈzɑːlv/(動詞):溶かす、溶解する
 → 化学反応で固体や液体を分解していく動作を表します。
concoction /kənˈkɑːkʃən/(名詞):混合物、でたらめな作り話や薬など
 → 会話で「怪しい飲み物」や「おかしな発明品」にも使われる言葉です。
vulgar /ˈvʌlɡər/(形容詞):下品な、卑猥な
 → 品のない表現や行動を表すときに使います。スラング表現に注意。
curious /ˈkjʊəriəs/(形容詞):興味がある、知りたがる
 → “curious to know” の形で「〜を知りたがる」という意味になります。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

A potion that dissolves clothing.
→ “that dissolves clothing” は関係代名詞で “a potion” を説明する形。“clothing” は衣類全般を意味します。
According to my master, this is the type of gift men enjoy receiving.
→ “According to 〜” は「〜によると」。“enjoy ~ing” は「〜するのを好む」という熟語表現です。
I remember when you purchased this, because I told you to return the vulgar concoction immediately.
→ “I remember when…” で過去の出来事を強調する表現。“because I told you 〜” と理由を示す複文構造になっています。

📗 スラッシュリーディング訳

A potion /
薬だよ、
that dissolves clothing. /
服だけを溶かす。

According to my master, /
先生によると、
this is the type of gift /
これはそういうプレゼントだ、
men enjoy receiving. /
男が喜ぶやつ。

I remember /
私はちゃんと覚えてるよ、
when you purchased this, /
あんたがこれを買ったとき、
because I told you /
私が言ったよね、
to return the vulgar concoction /
こんな下品な薬は返品しろって、
immediately. /
その場で。

セリフ #8 – 村の誇りと冷たい比較

魔物相手に何たるざまだシュトルツを見習え怪我どころか返り血一つ、泥一つさえ跳ねていない汚れ一つない白いマントは、この村最強の戦士の証シュトルツはこの村の誇りだ

You put on a pathetic display.
Can’t you be more like Stoltz?
Not only is he unharmed, he doesn’t have speck of dirt or a drop of blood on him.
That clean white cape is undeniable proof that he’s the strongest warrior among you fools.
You are the pride of our village, Stoltz.

🗣️ 語彙解説

pathetic /pəˈθetɪk/(形容詞):情けない、哀れな
 → 弱々しさやみじめさを表現するときに使う語。批判や侮蔑の意味を含むことが多い。
cape /keɪp/(名詞):マント、肩にかける外套
 → 英雄や戦士の衣装に多く登場する単語で、比喩的に「誇り」の象徴にも使われることがある。
speck /spek/(名詞):小さな染み、斑点
 → “a speck of dirt” は「小さな汚れの粒」。否定文で「全くない」ことを強調。
among /əˈmʌŋ/(前置詞):〜の中で、〜の間に
 → “among you fools” は「お前ら愚か者たちの中で」という侮蔑的な表現。
unharmed /ʌnˈhɑːrmd/(形容詞):無傷の、害を受けていない
 → 戦闘後でも「傷ひとつない」様子を描写するときに使う。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

You put on a pathetic display.
→ “put on a display” は「見せつける、演じる」の意味で、ここでは「情けない姿をさらした」という批判的表現。
Can’t you be more like Stoltz?
→ 比較級 “more like” を使って「〜のようになれないのか?」と相手に理想像を押し付ける疑問。
he doesn’t have speck of dirt or a drop of blood on him.
→ “a speck of dirt” と “a drop of blood” はどちらも最小単位の名詞。否定文で「まったく〜がない」を強調する構文。
That clean white cape is undeniable proof that he’s the strongest warrior among you fools.
→ “undeniable proof that〜” は「〜ということの疑いようのない証拠」。関係詞 “that” で “proof” を修飾している。
You are the pride of our village, Stoltz.
→ “the pride of 〜” は「〜の誇り」として定番の名詞句。ここでは強調表現で名指しして称賛している。

📗 スラッシュリーディング訳

You put on /
お前はさらした、
a pathetic display. /
情けない姿を。

Can’t you /
なれないのか、
be more like Stoltz? /
シュトルツみたいに?

Not only is he unharmed, /
彼は無傷なだけでなく、
he doesn’t have /
彼にはない、
speck of dirt /
ほこり一つも、
or a drop of blood /
血の一滴すら、
on him. /
その身には。

That clean white cape /
あの白くて汚れのないマントは、
is undeniable proof /
まぎれもない証拠だ、
that he’s the strongest warrior /
彼こそ最強の戦士であるという、
among you fools. /
お前たち愚か者の中で。

You are /
お前は、
the pride of our village, Stoltz. /
この村の誇りなんだよ、シュトルツ。

セリフ #9 – 逃げた過去と今の覚悟

俺は故郷が魔族に襲われた時、そんな兄貴も見捨てて逃げちまった家族から祝ってもらえなくて当然かもな俺は逃げてばかりの失敗作だヒンメルだったらきっと逃げなかった

When demons attacked my village, I abandoned him. Fled while he stayed and fought.
Maybe I shouldn’t be surprised my family never celebrated my birthday.
I was the failure. A coward.
I’m sure Himmel wouldn’t have run away that night.

🗣️ 語彙解説

abandon /əˈbændən/(動詞):見捨てる、放棄する
 → 危険や困難な状況で「置き去りにする」行為を強く表現する動詞。
flee /fliː/(動詞):逃げる、逃亡する
 → “fled” は過去形。戦いや危険から「急いで立ち去る」ニュアンス。
celebrate /ˈseləˌbreɪt/(動詞):祝う、記念する
 → “celebrate a birthday” は「誕生日を祝う」の定型表現。
failure /ˈfeɪljər/(名詞):失敗、落伍者
 → 自己評価や社会的評価として「何かを成し遂げられなかった人」を表す。
coward /ˈkaʊərd/(名詞):臆病者、腰抜け
 → 危険や困難を前に「勇気を持って行動できない人」を侮辱的に表現する。
wouldn’t have run away /wʊdənt hæv rʌn əˈweɪ/(助動詞構文):逃げなかっただろう
 → 仮定法過去完了の形。過去の事実とは異なる想像を述べる文法パターン。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

When demons attacked my village, I abandoned him.
→ 過去の出来事を描く過去形。従属節 + 主節の典型構文。
Fled while he stayed and fought.
→ 主語を省略した短縮文。“fled” と “fought” の対比が印象的。
Maybe I shouldn’t be surprised my family never celebrated my birthday.
→ “shouldn’t be surprised (that) ~” で「~でも驚かない」。因果関係の推察。
I was the failure. A coward.
→ “A coward” は直前の文の補足説明で、名詞のみの強調表現。
I’m sure Himmel wouldn’t have run away that night.
→ 仮定法過去完了で、過去に起きなかったことへの想像。“wouldn’t have + 過去分詞”の形。

📗 スラッシュリーディング訳

When demons attacked my village, /
村が魔族に襲われたとき、
I abandoned him. /
俺は兄貴を置き去りにして逃げた。

Fled /
逃げ出したんだ、
while he stayed and fought. /
兄貴が戦い続けていたその間に。

Maybe I shouldn’t be surprised /
驚くことじゃないかもな、
my family never celebrated my birthday. /
家族が誕生日を祝ってくれなかったのは。

I was the failure. /
俺は失敗作だった。
A coward. /
臆病者だ。

I’m sure Himmel /
きっとヒンメルなら
wouldn’t have run away /
逃げなかっただろうな
that night. /
あの夜に。

セリフ #10 – ハンバーグに込めた思い

そういえば、誰かの誕生日の度にバカみたいにでかいハンバーグを作っているけどこれ何なの?これは俺の地方の風習でな精一杯頑張った戦士をねぎらうための贈り物だ俺からの誕生日プレゼントみたいなもんだ

Come to think of it, you always make comically large hamburg steaks whenever it’s one of our birthdays, so there must be a meaning behind it.
It’s a long-held custom in my part of the world.
These oversized servings are a way to honor warriors who put in hard work.
You can think of this as a birthday present from me.

🗣️ 語彙解説

abandon /əˈbændən/(動詞):見捨てる、放棄する
 → 危険や困難な状況で「置き去りにする」行為を強く表現する動詞。
flee /fliː/(動詞):逃げる、逃亡する
 → “fled” は過去形。戦いや危険から「急いで立ち去る」ニュアンス。
celebrate /ˈseləˌbreɪt/(動詞):祝う、記念する
 → “celebrate a birthday” は「誕生日を祝う」の定型表現。
failure /ˈfeɪljər/(名詞):失敗、落伍者
 → 自己評価や社会的評価として「何かを成し遂げられなかった人」を表す。
coward /ˈkaʊərd/(名詞):臆病者、腰抜け
 → 危険や困難を前に「勇気を持って行動できない人」を侮辱的に表現する。
wouldn’t have run away /wʊdənt hæv rʌn əˈweɪ/(助動詞構文):逃げなかっただろう
 → 仮定法過去完了の形。過去の事実とは異なる想像を述べる文法パターン。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

When demons attacked my village, I abandoned him.
→ 過去の出来事を描く過去形。従属節 + 主節の典型構文。
Fled while he stayed and fought.
→ 主語を省略した短縮文。“fled” と “fought” の対比が印象的。
Maybe I shouldn’t be surprised my family never celebrated my birthday.
→ “shouldn’t be surprised (that) ~” で「~でも驚かない」。因果関係の推察。
I was the failure. A coward.
→ “A coward” は直前の文の補足説明で、名詞のみの強調表現。
I’m sure Himmel wouldn’t have run away that night.
→ 仮定法過去完了で、過去に起きなかったことへの想像。“wouldn’t have + 過去分詞”の形。

📗 スラッシュリーディング訳

Come to think of it, /
そういえば、
you always make comically large hamburg steaks /
あんたっていつもバカみたいにでかいハンバーグを作ってるよね、
whenever it’s one of our birthdays, /
誰かの誕生日のたびにさ。

so there must be a meaning behind it. /
だから、何か意味があるんでしょ?
It’s a long-held custom /
それは昔からある風習なんだ、
in my part of the world. /
俺の生まれた地方では。

These oversized servings /
この特大ハンバーグはね、
are a way to honor warriors /
戦士たちをねぎらうための贈り物なんだ、
who put in hard work. /
一生懸命頑張った人たちをさ。

You can think of this /
これは、つまり、
as a birthday present from me. /
俺からの誕生日プレゼントってことにしといてくれ。

🟦 まとめ:絆と誕生日の贈り物

Stark had never received a birthday present before, /
シュタルクは今まで一度も誕生日プレゼントをもらったことがなく、
because he was raised in a harsh warrior village.
厳しい戦士の村で育てられたからだ。

Despite feeling unloved /
愛されていないと感じながらも
and like a failure, /
落伍者だと感じながらも
he found friendship /
彼は友情を見つけた
and recognition /
そして認められることを見つけた
in his new companions.
新しい仲間たちの中に。

Fern wanted to get him a proper gift, /
フェルンは彼にちゃんとした贈り物を渡したいと思い、
but struggled /
しかし悩んだ
to figure out /
見極めるのに
what he really wanted.
彼が本当に欲しいものを。

Eventually, /
やがて、
they spent time together, /
彼らは一緒に時間を過ごし、
and she learned /
そして彼女は知った
about his difficult past.
彼のつらい過去を。

The group later celebrated /
その後、一行は祝った
with a giant hamburg steak, /
巨大なハンバーグステーキで
a tradition /
それは伝統だった
passed down by Eisen.
アイゼンに受け継がれてきた。

It symbolized /
それは象徴していた
recognition for effort and growth.
努力と成長をたたえることを。

Though words were few, /
言葉は少なかったけれど、
the gesture showed /
その行動が示していた
that Stark had a family now.
シュタルクにはもう家族がいることを。

He smiled, /
彼は微笑み、
and perhaps /
そしておそらく
for the first time, /
人生で初めて、
felt truly celebrated.
本当に祝われたと感じていた。

🗣️ 語彙解説

gesture /ˈdʒestʃər/(名詞):しぐさ、行動
 → 言葉でなく行動で気持ちを伝えること。感謝や思いやりを表すときに使われる。
recognition /ˌrekəɡˈnɪʃən/(名詞):承認、認識
 → 誰かの努力や存在を「ちゃんと見ている」ことを意味する名詞。
symbolize /ˈsɪmbəlaɪz/(動詞):象徴する
 → ある物や行動が別の意味や価値を代表すること。比喩的にも使われる。
companion /kəmˈpænjən/(名詞):仲間、同行者
 → 一緒に旅や経験を共にする人。友情や信頼を伴うことが多い。
effort /ˈefərt/(名詞):努力、尽力
 → 一生懸命やること。成果が出るかに関係なく、行動自体に価値を置く語。

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