【葬送のフリーレン 1期 13話(2)】アニメのセリフで英語学習:後悔と希望の行方

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※本記事で使用している画像はすべて、アニメ『葬送のフリーレン』(第13話)より引用しています。セリフの英語学習および解説を目的としており、著作権はすべて©アベツカサ・山田鐘人/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会に帰属します。

セリフ #6 – 背中を押す勇気、ヒンメルのように

ま、仲間にするかどうかは別として、ザインは冒険者になるべきだと思うようってかわってずいぶん協力的じゃねーかたまには背中を押してみるのもいいと思ったんだよ勇者ヒンメルがそうしたように

Regardless of whether he decides to come with us or not, I do feel that Sein should become an adventurer.
That idea has really grown on you since this all began.
I realized that it might be nice to give someone the push they need,
just like Himmel the Hero gave to me.

🗣️ 語彙解説

regardless of /rɪˈɡɑːrdləs əv/(前置詞句):〜に関係なく、〜はさておき
 → 結果や条件に関係なく本質的にそうだというときに使う。
grow on /ɡroʊ ɑːn/(句動詞):だんだん好きになる、心に染みてくる
 → 徐々にある考えや感情が定着する様子。
give someone a push /ɡɪv ˈsʌmwʌn ə pʊʃ/(表現):背中を押す、励ます
 → 相手に一歩踏み出す勇気を与える比喩表現。
adventurer /ədˈvɛntʃərər/(名詞):冒険者
 → 冒険の旅に出る人、挑戦を恐れない人を指す。
decide to /dɪˈsaɪd tuː/(動詞句):〜することに決める
 → 意志を持ってある行動を選択することを示す。
just like /dʒʌst laɪk/(接続詞句):〜のように、まさに〜と同じように
 → 比較の定番表現。前例や模範を示す。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Regardless of whether he decides to come with us or not
“regardless of” + “whether〜or〜” で「〜かどうかに関係なく」という二重構文。
That idea has really grown on you
現在完了で「〜し続けてきた」。”grow on” で「だんだん好きになる」。
give someone the push they need
“the push they need” は比喩表現で「必要なひと押し」。人間関係や決断の文脈でよく使われる。
just like Himmel the Hero gave to me
“just like” で過去の体験と現在をつなぐ比較。ヒンメルの影響がキー。

📗 スラッシュリーディング訳

Regardless of whether he decides to come with us or not, /
彼が私たちと一緒に来るかどうかに関係なく、 /
I do feel /
私は確かに思う /
that Sein should become an adventurer.
ザインは冒険者になるべきだと。

That idea /
その考えは /
has really grown on you /
本当に染みついてきたな /
since this all began.
最初からは考えられないほどに。

I realized /
私は気づいたんだ /
that it might be nice /
それもいいかもしれないと /
to give someone the push they need,
誰かの背中を押してあげるのも。

just like /
まさに /
Himmel the Hero gave to me.
ヒンメルが私にしてくれたように。

セリフ #7 – 色仕掛け、習った通りにやってみた

先生から教わった色仕掛けを使う時が来たようだね何それ投げキッスだよ、坊やにはまだ早かったかな誰か、このお子様を連れて帰ってくれ

The time has come to use the ancient seduction technique taught to me by my master.
Uh, what was that?
I blew you a kiss, of course. Maybe you’re too young to appreciate it, sonny.
Somebody! Take this twisted child home!

🗣️ 語彙解説

the time has come /ðə taɪm hæz kʌm/(表現):その時が来た
 → 何かをするべき瞬間に来たことをドラマチックに言う定番表現。
seduction /sɪˈdʌkʃən/(名詞):色仕掛け、誘惑
 → 恋愛・魅惑的な行動を意味し、比喩的にも使われます。
blow a kiss /bloʊ ə kɪs/(表現):投げキッスをする
 → 手のひらにキスしてから宙に送る仕草。軽い愛情表現。
appreciate /əˈpriːʃiˌeɪt/(動詞):理解する、価値を認める
 → ここでは「その良さがわかる」くらいの意味で使われる。
twisted /ˈtwɪstɪd/(形容詞):ひねくれた、変な
 → 普通でない、風変わりでおかしいという意味合いを含む形容詞。
sonny /ˈsʌni/(名詞):坊や(軽い呼びかけ)
 → 少年に対して使うフランクな呼びかけ。やや古風でユーモラス。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

The time has come to use the ancient seduction technique taught to me by my master.
→ 「The time has come to ~」は「~すべき時が来た」の定型表現。後半の過去分詞「taught to me by my master」は「technique」を修飾する後置修飾。
Uh, what was that?
→ 口語で驚き・戸惑いを表す表現。「what was that?」は「今の何?」というニュアンス。
I blew you a kiss, of course.
→ 「blow + 人 + a kiss」は「人に投げキッスをする」という構文。過去形「blew」を使用。
Maybe you’re too young to appreciate it, sonny.
→ 「too ~ to …」は「~すぎて…できない」という否定的構文。「appreciate」は「良さを理解する」。
Somebody! Take this twisted child home!
→ 「Somebody!」で主語を呼びかけ、「命令文」で後続。「take A B」は「AをBに連れて行く」の構文。

📗スラッシュリーディング訳

The time has come /
その時が来た /
to use the ancient seduction technique /
古の色仕掛けを使う /
taught to me by my master.
先生に教わった。

Uh, /
あの、 /
what was that?
それ何?

I blew you a kiss, /
私はあなたに投げキッスをしたんだよ /
of course. /
もちろんね。
Maybe you’re too young /
たぶんあなたは若すぎるのね /
to appreciate it, sonny.
それが理解できるには、坊や。

Somebody! /
誰か! /
Take this twisted child home!
この変な子を連れて帰って!

セリフ #8 – 今ならまだ間に合う、後悔する前に

今会いに行かないと、近い未来に後悔するよあの時ならまだ間に合ったのかもしれないってなんでなんで今更って思っているでしょ?私は今の話をしているんだよ、ザイン

The more time that you wait, the greater and greater that number will grow.
You’ll wonder if you could’ve made it if you had left town with us.
It’s too…
Too late, you suppose, correct?
Don’t dwell in the past when you have the present, Sein.

🗣️ 語彙解説

the more … the more … /ðə mɔːr ðə mɔːr/(構文):〜すればするほど〜
 → 2つの比較構文を並べて比例関係を示す定番パターン。
wonder /ˈwʌndər/(動詞):〜かと思う、疑問に思う
 → 心の中で思い巡らせる。仮定文とよくセットで使われる。
could’ve /ˈkʊdəv/(助動詞):could have の省略形
 → 過去の可能性や後悔を表す助動詞。文脈的に重要。
suppose /səˈpoʊz/(動詞):〜と思う、〜ではないかと考える
 → かなり確信のある推量を表す。疑問文・反語にも使われる。
dwell in the past /dwɛl ɪn ðə pæst/(表現):過去にとらわれる
 → “on” の代わりに “in” を使うことで「過去の中に生きる」イメージ。
present /ˈprɛzənt/(名詞):今、現在
 → 「過去(the past)」と対比して「今こそ」を強調する単語。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

The more time that you wait, the greater and greater that number will grow.
「〜すればするほど〜」という比例関係の構文。”greater and greater” で強調。
You’ll wonder if you could’ve made it…
“could’ve made it” は「やってのけられたかも」という後悔系の仮定法過去完了。
Too late, you suppose, correct?
話し手の言葉を繰り返して反語的に返すフレーズ。皮肉や挑発に使われやすい。
Don’t dwell in the past when you have the present.
“dwell in” で「そこに生きる/留まる」ような比喩的強さがある表現。

📗スラッシュリーディング訳

The more time that you wait, /
君が待てば待つほど、 /
the greater and greater that number will grow.
その数字(年月)はどんどん大きくなるんだ。

You’ll wonder /
君はきっと思うだろう /
if you could’ve made it /
やれていたかもしれないって /
if you had left town with us.
もし一緒に村を出ていたらと。

It’s too…
遅すぎて…

Too late, /
もう遅いって /
you suppose, correct?
そう思ってるんでしょ?

Don’t dwell in the past /
過去にとらわれるな /
when you have the present, /
今を生きているなら /
Sein.
ザイン。

セリフ #9 – 後悔しているのはお前だけだ

お前と私を一緒にするな私はあの時の選択を一度だって後悔したことはないそれに比べてお前はなんだいつまで後悔し続けるつもりだ

You must see that you and I are not the same!
The decision to stay was mine to make, and I have never in my life regretted it!
Don’t pretend that you can say as much.
How long do you intend to regret your choice?

🗣️ 語彙解説

must /mʌst/(助動詞):〜に違いない、〜すべきだ
 → 強い推量または義務を表す。ここでは「理解しろ」のニュアンス。
pretend /prɪˈtɛnd/(動詞):ふりをする、見せかける
 → 実際とは違うことを意図的に装う時に使われる。
regret /rɪˈɡrɛt/(動詞):後悔する
 → したこと/しなかったことに対して悔やむ感情を表す。
intend to /ɪnˈtɛnd tuː/(動詞句):〜するつもりである
 → 意志的な未来行動を示す表現。
not the same /nɑːt ðə seɪm/(表現):同じではない
 → 価値観や考えの違いをはっきりさせる時に使う。
say as much /seɪ æz mʌtʃ/(表現):同じことを言う、同様に断言する
 → 相手と同じ確信や態度を取れることを表す表現。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

You must see that you and I are not the same!
“must see that” は「〜であることを認めろ、理解しろ」という強い命令調。
I have never in my life regretted it!
“never in my life” は強調句で、「一度たりともない」。現在完了形と組み合わせて強調。
Don’t pretend that you can say as much.
“say as much” の言い回しは少し硬く、「同じようには言えないだろ」という含意がある。
How long do you intend to regret your choice?
“intend to” で未来の意志を問う鋭い質問。”your choice” をあえて言い直すことで責任を強調。

📗スラッシュリーディング訳

You must see /
理解しなきゃいけない /
that you and I are not the same!
お前と私は同じじゃない!

The decision to stay /
とどまるという決断は /
was mine to make, /
自分自身で下したもので、 /
and I have never in my life regretted it!
私は一度もそれを後悔したことがない!

Don’t pretend /
ふりをするな /
that you can say as much.
お前も同じように言えるふりを。

How long do you intend /
どれだけ長くお前は /
to regret your choice?
自分の選択を後悔し続けるつもりだ?

セリフ #10 – ガキの頃のくだらない夢を、今叶える

俺の旅の目的は、あいつを探すことだあいつを見つけて、俺はガキの頃のくだらない夢を叶えるだから途中までだ途中まで一緒に行ってやる

Looking for him is my main goal. He’s the reason I’m doing this.
I’ll find that ape and make our ridiculous childhood dreams come true.
I’ll travel with you for now,
but hopefully, I’ll find him soon.

🗣️ 語彙解説

main goal /meɪn ɡoʊl/(名詞句):主な目的、最大の目標
 → 他の目的よりも優先される中心的なターゲット。
ridiculous /rɪˈdɪkjʊləs/(形容詞):ばかげた、笑っちゃうような
 → ここでは愛着と自虐を込めた表現。夢の非現実性を表す。
childhood /ˈtʃaɪldhʊd/(名詞):子供時代
 → 幼少期を指す語。思い出や夢とセットで使われることが多い。
come true /kʌm truː/(動詞句):(夢などが)叶う、現実になる
 → hope や wish、dream などと一緒に頻出する表現。
hopefully /ˈhoʊpfəli/(副詞):うまくいけば、願わくば
 → 控えめに希望を述べる時の副詞。前向きなトーン。
ape /eɪp/(名詞):類人猿、ゴリラ
 → ここでは愛称的なからかい表現で、親しみを込めて使われている。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Looking for him is my main goal.
動名詞 “Looking” を主語にする構文。文頭に出すことで意志の強さを表す。
He’s the reason I’m doing this.
“He’s the reason” は強調構文で、「これをする理由は彼にある」と目的を明確にする。
make our ridiculous childhood dreams come true
“make ~ come true” は「〜を現実にする」。dreams の目的語を補う語順にも注目。
I’ll travel with you for now
“for now” は「今のところ、一時的に」という含みを持つ。期間の限定表現。
hopefully, I’ll find him soon
“hopefully” は話者の希望を込めて、「うまくいけば」「願わくば」の意味。

📗スラッシュリーディング訳

Looking for him /
あいつを探すことが /
is my main goal.
俺の旅の目的だ。

He’s the reason /
あいつこそが理由なんだ /
I’m doing this.
俺がこれをやってる。

I’ll find that ape /
あのゴリラを見つけて、 /
and make our ridiculous /
くだらなくて、でも大事な /
childhood dreams /
子供の頃の夢を /
come true.
叶えてみせる。

I’ll travel with you /
お前たちと一緒に旅をする /
for now,
今のところはな。

but hopefully, /
でも願わくば /
I’ll find him soon.
すぐに見つけられるはずだ。

まとめ:夢を追う覚悟は、今からでも遅くない

Looking for his old friend /
昔の友人を探すことが /
became the reason for his journey.
彼の旅の目的になった。

Though he once let go of his dream, /
かつて夢を手放した彼だが、 /
he’s now ready to chase it again.
今またそれを追う覚悟ができている。

The regret that haunted him for ten years /
10年もの後悔にとらわれていた彼は /
won’t bind him anymore.
もうそれに縛られることはない。

Thanks to the words of Frieren and his brother, /
フリーレンと兄の言葉に背中を押されて /
he takes a step forward.
彼は前へと踏み出す。

Just like Himmel once did for her, /
かつてヒンメルがフリーレンにしたように /
it’s now his turn to act.
今度は彼が動き出す番だ。

Even ridiculous childhood dreams /
くだらない子供の頃の夢でさえ /
can guide us when we need them most.
本当に必要な時には導きになりうる。

As long as you live in the present, /
今を生きる限り /
it’s never too late.
遅すぎるということはない。

🟩 Waku Waku Word Dive

haunt /hɔːnt/(動詞):つきまとう、悩ませる
 → 過去の後悔や記憶に取り憑かれるような状態を表します。
bind /baɪnd/(動詞):縛る、束縛する
 → 心や体を動けなくするような強い影響を持つ動詞です。
ridiculous /rɪˈdɪkjʊləs/(形容詞):ばかばかしい、くだらない
 → 一見して取るに足らないようでも、時に意味を持つことがあります。
step forward /stɛp ˈfɔːrwərd/(表現):前進する、踏み出す
 → 新しい行動や変化に向かって前向きに進むことを指します。
live in the present /lɪv ɪn ðə ˈprɛzənt/(表現):今を生きる
 → 過去ではなく「今」に意識を向ける姿勢を表します。
never too late /ˈnɛvər tuː leɪt/(表現):遅すぎることはない
 → 何かを始めるのに年齢や時期は関係ないという励ましの言葉です。

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