【葬送のフリーレン 1期 3話(2)】アニメのセリフで英語学習:「旅の再出発」に宿る小さな決意とは?

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※本記事で使用している画像はすべて、アニメ『葬送のフリーレン』(第3話)より引用しています。セリフの英語学習および解説を目的としており、著作権はすべて©アベツカサ・山田鐘人/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会に帰属します。
  1. セリフ6:守りの魔法 ― 生き残るための優先順位
      1. 防御魔法の練習ばかりですね。生存率に直結するからね。確かに、防御魔法一つでほとんどの攻撃魔法が防げますからね。強力すぎて不思議です。
  2. セリフ7:ゾルトラークの脅威 ― 防御をも貫く魔法
      1. 人類の防御魔法は、もちろん装備の魔法耐性さえも貫通し、人体を直接破壊する魔法だ。この地方では、冒険者の4割、魔法使いに至っては7割が、ゾルトラークによって殺されたと言われている。
  3. セリフ8:恐怖から体系へ ― ゾルトラークと人類の進化
      1. 大陸中の魔法使いが、ゾルトラークをこぞって研究・解析した。わずか数年で、ゾルトラークは人類の魔法体系に組み込まれた。新しい防御術式による強力な防御魔法が開発された。装備による魔法耐性も格段に向上した。ゾルトラークは人を殺す魔法ではなくなった。
  4. セリフ9:訓練の成果 ― フェルンの即応
      1. 防御の方の弱点に気づかれた。フェルン、対処できるよね?はい、練習でもう見ましたから。
  5. セリフ10:信じるということ ― ヒンメルの残したもの
      1. この村の人たちは、ヒンメルを信じていたんだ。よくわかりませんが……。ヒンメル様は、フリーレン様を信じていたのだと思いますよ。どうしたのですか?別に。
  6. ✨ まとめ:人の記憶と心を受け継ぐ旅

セリフ6:守りの魔法 ― 生き残るための優先順位

防御魔法の練習ばかりですね。生存率に直結するからね。確かに、防御魔法一つでほとんどの攻撃魔法が防げますからね。強力すぎて不思議です。

We’ve been practicing nothing but defense for ages.
Yes, to improve your odds of survival.
I guess that makes sense.
Being able to cast one defensive spell can protect you from most every offensive spell.
It’s eerie how powerful they are.

🔤 語彙解説

practice /ˈpræk.tɪs/(動詞):練習する、訓練する
→ 能力や技術を高めるために、意図的に繰り返し行う行動を指します。
odds /ɒdz/(名詞):可能性、確率
→ 何かが起こる見込みの度合いを表し、「the odds of ~」の形でよく使われます。
offensive /əˈfen.sɪv/(形容詞):攻撃的な
→ 相手に対して積極的に攻める行動や態度を表し、戦いや議論で使われます。
defensive /dɪˈfen.sɪv/(形容詞):防御の
→ 攻撃から身を守るための行動や構えを表し、「defensive magic」などで使われます。
eerie /ˈɪə.ri/(形容詞):不気味な、ぞっとするような
→ 理由がわからず気味が悪い印象を与えるときに使われる感覚的な語です。
for ages /fər ˈeɪ.dʒɪz/(表現):長い間、ずっと
→ 非常に長い期間を強調する口語表現で、「何年も前から」のニュアンスがあります。

🧩 文法・構文解説

We’ve been practicing nothing but defense for ages.
“nothing but” は「〜しかしていない」という意味の慣用表現。”have been practicing” は現在完了進行形で「ずっと練習してきている」のニュアンス。
Yes, to improve your odds of survival.
“odds of survival” は「生存確率」。”to improve” は目的を示す不定詞。簡潔ながら論理的な説明。
I guess that makes sense.
“I guess” は「〜だと思う/たぶんね」という控えめな表現。”make sense” は「理にかなう」。
Being able to cast one defensive spell can protect you from most every offensive spell.
“Being able to cast” は動名詞句で主語。”most every” は「ほとんどすべての」という口語的な強調表現。
It’s eerie how powerful they are.
“It’s eerie how…” で「〜とは不気味だ/奇妙だ」という構文。”how powerful they are” が内容を説明している。

📘 スラッシュリーディング訳

We’ve been practicing /
私たちは練習してばかりですね
nothing but defense /
防御魔法ばかりを
for ages. /
ずっと長い間。

Yes, /
そうだね、
to improve your odds of survival. /
生き残る確率を上げるためだよ。

I guess that makes sense. /
確かに、それは理にかなっています。

Being able to cast /
詠唱できることは
one defensive spell /
たった一つの防御魔法を
can protect you /
守ってくれるんです
from most every offensive spell. /
ほとんどすべての攻撃魔法から。

It’s eerie /
不思議な感じがしますね
how powerful they are. /
それほど強力だなんて。

セリフ7:ゾルトラークの脅威 ― 防御をも貫く魔法

人類の防御魔法は、もちろん装備の魔法耐性さえも貫通し、人体を直接破壊する魔法だ。この地方では、冒険者の4割、魔法使いに至っては7割が、ゾルトラークによって殺されたと言われている。

It can pierce not only defensive spells, but the most durable magic-resistant armors.
It directly targets and destroys the body.
It is said that in this region, 40 percent of their adventurers and 70 percent of their mages were killed by Zoltraak.

🔤 語彙解説

pierce /pɪəs/(動詞):貫通する、突き刺す
→ 壁や防御を突き破るイメージで、攻撃や魔法が対象を貫く動作を表します。
durable /ˈdjʊə.rə.bəl/(形容詞):耐久性のある、丈夫な
→ 長期間使っても壊れにくい性質を表し、道具や素材の性能を説明するときに使われます。
magic-resistant /ˈmædʒ.ɪk rɪˈzɪs.tənt/(形容詞句):魔法に耐性のある
→ 魔法が効きにくい、または効果を減少させる特性を持つ対象を指します。
target /ˈtɑː.ɡɪt/(動詞):狙う、標的にする
→ 攻撃や行動の焦点を特定の人や物に向けることを意味します。
region /ˈriː.dʒən/(名詞):地域、地方
→ 国や都市よりも広い範囲を表す語で、地理的・行政的な区分に使われます。
be killed by /biː ˈkɪld baɪ/(受動態):〜によって殺される
→ 主語が誰かの行動によって死に至ったことを示す受け身の構文です。

🧩 文法・構文解説

It can pierce not only defensive spells, but the most durable magic-resistant armors.
“not only A, but B” は「AだけでなくBも」の構文。”pierce” は「貫通する」、”magic-resistant” は形容詞で「魔法耐性のある」。
It directly targets and destroys the body.
“targets and destroys” は並列動詞で、「狙って破壊する」という一連の動作。”directly” によって「直接的に」という強調が加わっている。
It is said that in this region, 40 percent of their adventurers and 70 percent of their mages were killed by Zoltraak.
“It is said that…” は「〜と言われている」の定型表現。”40 percent of their adventurers and 70 percent of their mages” が複合主語で、”were killed by…” で受動態が用いられている。

📘 スラッシュリーディング訳

It can pierce /
それは貫通することができる
not only defensive spells, /
防御魔法だけでなく
but the most durable /
最も耐久性のある
magic-resistant armors. /
魔法耐性を持つ装備さえも。

It directly targets /
それは直接的に狙いを定め
and destroys the body. /
身体を破壊するんだ。

It is said /
〜と言われている
that in this region, /
この地方では
40 percent of their adventurers /
冒険者の4割と
and 70 percent of their mages /
魔法使いの7割が
were killed by Zoltraak. /
ゾルトラークによって殺されたと。

セリフ8:恐怖から体系へ ― ゾルトラークと人類の進化

大陸中の魔法使いが、ゾルトラークをこぞって研究・解析した。わずか数年で、ゾルトラークは人類の魔法体系に組み込まれた。新しい防御術式による強力な防御魔法が開発された。装備による魔法耐性も格段に向上した。ゾルトラークは人を殺す魔法ではなくなった。

Mages across the land studied and analyzed Zoltraak until they had a complete understanding of it.
In just a few years, your work was incorporated into humankind’s magic system.
New defensive spells with power like none before were developed in response.
The magic resistance offered by equipment has improved significantly as well.
These advances have made Zoltraak a death sentence no longer.

🔤 語彙解説

analyze /ˈæn.əl.aɪz/(動詞):分析する
→ 仕組みや構造を細かく調べて理解すること。
incorporate /ɪnˈkɔː.pər.eɪt/(動詞):組み込む、取り入れる
→ あるシステムや仕組みの一部として統合すること。
in response /ɪn rɪˈspɒns/(表現):対応して、反応として
→ 前の出来事に対する対策や返答という意味合いを持つ表現。
significantly /sɪɡˈnɪf.ɪ.kənt.li/(副詞):大幅に、著しく
→ 数値的・質的に大きな変化や改善があった場合に使う。
advance /ədˈvɑːns/(名詞):進歩、進展
→ 技術や知識の前進・発展を意味する。
death sentence /ˈdeθ ˌsen.təns/(名詞):死刑判決、死を意味するもの
→ ここでは比喩として「確実に死に至るもの」という意味で使用。

🧩 文法・構文解説

Mages across the land studied and analyzed Zoltraak until they had a complete understanding of it.
“across the land” は「大陸中の」こと。”until they had…” で「完全に理解するまで」という到達点を示す副詞節。
In just a few years, your work was incorporated into humankind’s magic system.
“incorporated into” は「〜に組み込まれる」の意味の受動態表現。”just a few years” で短期間の驚きを強調している。
New defensive spells with power like none before were developed in response.
“with power like none before” は「かつてないほどの威力を持つ」という比較表現。”in response” は「それに対応して」。
The magic resistance offered by equipment has improved significantly as well.
“offered by equipment” は過去分詞句で「装備によって提供される」意味。”has improved significantly” は現在完了で「大きく向上してきた」。
These advances have made Zoltraak a death sentence no longer.
“have made A B” は「AをBにした」という第5文型。”no longer” が後置されて「もはや死の呪文ではない」という意味を加えている。

📘 スラッシュリーディング訳

Mages across the land /
大陸中の魔法使いたちが
studied and analyzed Zoltraak /
ゾルトラークを研究・解析した
until they had a complete understanding of it. /
完全に理解するまで。

In just a few years, /
わずか数年で
your work was incorporated /
その研究成果は取り入れられた
into humankind’s magic system. /
人類の魔法体系に。

New defensive spells /
新たな防御魔法が
with power like none before /
かつてないほど強力なものが
were developed in response. /
対応策として開発された。

The magic resistance /
魔法耐性も
offered by equipment /
装備によって与えられるものが
has improved significantly as well. /
大幅に向上した。

These advances /
これらの進歩によって
have made Zoltraak /
ゾルトラークは
a death sentence no longer. /
もはや「死の魔法」ではなくなったのだ。

セリフ9:訓練の成果 ― フェルンの即応

防御の方の弱点に気づかれた。フェルン、対処できるよね?はい、練習でもう見ましたから。

He figured out the weakness of defensive magic.
Fern… you know what to do, don’t you?
Yes.
I remember from our practices.

🔤 語彙解説

figure out /ˈfɪɡ.ər aʊt/(句動詞):理解する、見抜く
→ 問題や仕組みを考え抜いて解明することを指します。
weakness /ˈwiːk.nəs/(名詞):弱点、弱さ
→ システムや戦法などの脆い部分を意味します。
you know what to do /juː nəʊ wɒt tuː duː/(表現):どうすればいいかわかってるよね
→ 信頼と確認を込めた言い回しで、行動を促す際によく使われます。
remember /rɪˈmem.bər/(動詞):思い出す、覚えている
→ 過去の経験や知識を現在に活かす際の基本動詞です。
practice /ˈpræk.tɪs/(名詞):練習、訓練
→ 習得のための反復行動。ここでは訓練シーンを指しています。

🧩 文法・構文解説

He figured out the weakness of defensive magic.
“figure out” は「見抜く・理解する」の口語表現。”the weakness of defensive magic” で「防御魔法の弱点」を指している。
Fern… you know what to do, don’t you?
“you know what to do” は「何をすべきか分かっているだろ?」という定型表現。”don’t you?” は付加疑問文で確認を促す。
Yes.
シンプルだが、状況理解と自信を示す返答。”I do.” の省略でもある。
I remember from our practices.
“from our practices” が記憶の出所を表す句で、「練習で見たから覚えている」というニュアンスを持つ。

📘 スラッシュリーディング訳

He figured out /
彼は見破った
the weakness of defensive magic. /
防御魔法の弱点を。

Fern… /
フェルン…
you know what to do, /
どうすればいいかわかってるね、
don’t you? /
でしょ?

Yes. / I remember /
はい。/ 私は覚えています
from our practices. /
訓練のときに見たことを。

セリフ10:信じるということ ― ヒンメルの残したもの

この村の人たちは、ヒンメルを信じていたんだ。よくわかりませんが……。ヒンメル様は、フリーレン様を信じていたのだと思いますよ。どうしたのですか?別に。

His prophecy came to pass.
Himmel is who they believed in.
I don’t understand exactly.
But it seems to me that the person Himmel believed in all this time was you.
What is it, Mistress?
Nothing.

🔤 語彙解説

prophecy /ˈprɒf.ə.si/(名詞):予言
→ 未来に起こることを予知・予言すること。宗教・物語でよく使われる語。
come to pass /kʌm tuː pɑːs/(表現):実現する、起こる
→ 「予言などが成就する」という文語的な言い回し。
believe in /bɪˈliːv ɪn/(表現):信じる、信頼する
→ 人の能力や存在、善意を信じるときに使います。
seems to me /siːmz tuː miː/(表現):私には〜のように思える
→ 個人の直感・感情に基づくやさしい言い方。
all this time /ɔːl ðɪs taɪm/(表現):ずっと、これまでずっと
→ 過去の長い時間の継続を表します。
nothing /ˈnʌθ.ɪŋ/(名詞):何でもない
→ 心を隠す・取り繕う返事として非常によく使われます。

🧩 文法・構文解説

His prophecy came to pass.
“come to pass” は「実現する/成就する」というやや文語的な表現。”prophecy” は「予言」。
Himmel is who they believed in.
関係代名詞 “who” を使った強調構文で、「彼らが信じたのはヒンメルだった」という意味。
I don’t understand exactly.
“exactly” は「正確には/よくは」の意味で、理解の不完全さをやわらかく示している。
But it seems to me that the person Himmel believed in all this time was you.
“it seems to me that…” で「私には〜のように思える」構文。”all this time” は「ずっと今まで」の継続を表す表現。
What is it, Mistress?
“What is it?” は「どうしたの?」という決まり文句。”Mistress” は丁寧な呼びかけ。
Nothing.
一言だけの返答で感情や余韻を含む。「なんでもない」の省略表現。

📘 スラッシュリーディング訳

His prophecy /
彼の予言は
came to pass. /
実現したんですね。

Himmel /
ヒンメルは
is who they believed in. /
この村の人たちが信じていた人です。

I don’t understand exactly. /
正確なことはよくわかりませんが……。

But it seems to me /
でも私にはそう思えるんです
that the person Himmel believed in /
ヒンメル様がずっと信じていた人は
all this time /
これまでずっと
was you. /
あなた、フリーレン様だったのだと。

What is it, Mistress? /
どうしたのですか?

Nothing. /
別に。

✨ まとめ:人の記憶と心を受け継ぐ旅

Frieren and Fern /
フリーレンとフェルンは /
continue their journey /
旅を続ける。
not just to collect magic, /
ただ魔法を集めるためではなく
but to follow the path /
歩んだ道をたどるため
left behind by Himmel and his companions. /
ヒンメルたちが残した足跡を。

As they pass through towns and villages, /
町や村を通る中で、
memories of the past resurface. /
過去の記憶がよみがえる。

Fern begins to understand Frieren’s heart, /
フェルンはフリーレンの心を
and Frieren, too, /
そしてフリーレンもまた
starts to recognize the feelings of others. /
他者の気持ちを少しずつ理解し始める。

The two face magical threats, /
ふたりは魔法の脅威に直面し、
but training and trust /
訓練と信頼を通じて
help them overcome danger. /
それらを乗り越えていく。

They are not just walking forward, /
彼女たちはただ前へ進んでいるのではない。
They are learning to connect with people /
人と心を通わせ、
and carry the memories /
そして記憶を受け継いでいく
that would otherwise fade away. /
消えてしまうはずだった記憶を。

🧠 Key Words & Phrases(重要語句)

pierce /pɪəs/(動詞):貫通する
→ 防御や障壁を突き抜ける攻撃や力を表す語です。
retrace /rɪˈtreɪs/(動詞):たどる、再び通る
→ かつての旅や記憶をもう一度辿る意味で使われます。
dense /dens/(形容詞):鈍い、空気が読めない
→ 人の感情に疎く、気づかない様子を表す表現です。
get to know /ɡet tə nəʊ/(表現):知るようになる
→ 時間をかけて理解したり、親しくなったりする過程を表す語。
offensive /əˈfen.sɪv/(形容詞):攻撃の、攻撃的な
→ 攻撃用の魔法や行動を指します。対義語は defensive。
death sentence /ˈdeθ ˌsen.təns/(名詞):死刑、死を意味するもの
→ ここでは比喩的に「確実に命を奪うもの」という意味で使われています。

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