【葬送のフリーレン 1期 15話】「信じる」とは何か?呪いと影武者が描く絆の行方

セリフで学ぶ英語
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※本記事で使用している画像はすべて、アニメ『葬送のフリーレン』(第15話)より引用しています。セリフの英語学習および解説を目的としており、著作権はすべて©アベツカサ・山田鐘人/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会に帰属します。
  1. 🟦 あらすじ:信頼を「言葉」で伝える強さとは
  2. セリフ #1 – 呪いとは何か?
      1. なあフリーレン、呪いって何なんだ魔物や魔族が使う魔法の中には、人を眠らせたり、石にしたりするものがあってねその中でも人類が未だに解明できていない魔法を、呪いと呼んでいるんだ人類の魔法技術じゃ原理も解除方法もわからない
  3. セリフ #2 – 女神の魔法とは?
      1. 女神様の魔法って、他の魔法とどう違うんだ?女神様の魔法は聖典に記されていて、聖典の所持者しか使えないそのほとんどは魔族の魔法と同じで、原理がわかっていないんだだからあまり面白みがないんだよね
  4. セリフ #3 – フェルンも倒れる危機の中で
      1. フェルンが起きない、小休止だって言ったのにフェルンも眠っちまったかこれはいよいよまずいね結界を張った二人はここに隠しておこう
  5. セリフ #4 – 言葉にした「信頼」
      1. じゃあザイン、魔物が出たら起こしてね一人で戦っちゃだめだよ、私が必ず倒すからあのな、俺の魔法じゃ5秒しかフリーレン5秒じゃどうしようもねえだろ
  6. セリフ #5 – フリーレンの魔法の重み
      1. くそこのままじゃジリ貧だいっそのことフリーレンを起こすかでもあいつは勇者一向の魔法使いだ強力な魔法が反射したらこの森どころか、村が消し飛ぶかもしれない
  7. セリフ #6 – 信頼は言葉にするもの
      1. 私は冒険者には意思疎通も信頼関係も必要ないと思っています特に私の仲間であったフリーレンはその点が拙かっただから私は彼女の言葉を信じることにしました
  8. セリフ #7 – フリーレンの一言が効く
      1. あなたの祖父も強引な人だった何を訳のわからないことを言っているどちらにせよ、私は今シュタルクと話している私のパーティーの前衛ですシュタルクお前と話すにはママの許可が必要なのか?
  9. セリフ #8 – 影武者に託された意志
      1. ここ要塞都市フォーリヒは、この地方の守りの要だ消耗した兵力を立て直すまで、士気を下げるわけにはいかんそれまで息子の死を隠すってことか3ヶ月後にこの地方の有力者が集まる社交会が開かれるそこでビルトの健在を示す
  10. セリフ #9 – 「積み重ねは裏切らない」
      1. オルデン卿はムートのことどう思っているんだ?兄ほどの才はないな、だが努力家だ積み上げてきた者は決して裏切らんあいつはいつか私よりも強い騎士になるそうか、それムートに言ってやった方がいいぜ
  11. セリフ #10 – 「心にもない言葉」
      1. 息子とは喧嘩別れだった、些細な事での言い争いだお前の顔なんて二度と見たくないと、そう言ってしまった心にもない言葉だったお前を見つけたときは、奇跡だと思ったんだなら、なおさらここには残れねぇな
  12. まとめ:過去と向き合い、未来をつなぐ旅

🟦 あらすじ:信頼を「言葉」で伝える強さとは

Frieren and her party arrive at a village /
フリーレンたちは村にたどり着くが、
only to find all of its residents /
住人たちは皆、
under a mysterious slumber caused by a magical curse.
魔法による謎の眠りに落ちていた。

While Fern and Stark succumb as well, /
フェルンとシュタルクも倒れるなか、
Frieren places her trust in priest Sein /
フリーレンは僧侶ザインを信じて
and tells him, “Don’t fight alone—I will defeat it.”
「一人で戦わないで、私が倒す」と言い残し、

Though they barely know each other, /
お互いを深く知らないまま、
Sein chooses to believe in her words alone.
ザインはその言葉だけを信じて決断する。

Later, they visit a fortress city, /
事件後、彼らは要塞都市を訪れ、
where Stark is asked to pose as a noble’s late son.
シュタルクは貴族の死んだ息子の代役を頼まれる。

Through sword training and awkward etiquette lessons, /
剣の鍛錬と不器用な礼儀作法の中で、
Stark finds healing and purpose /
シュタルクは自らの傷を癒し、
in a surprising connection with the grieving father.
喪失を抱えた父との思わぬ交流に、希望の兆しを見出す。

🎓 あらすじ語彙解説

succumb /səˈkʌm/(動詞):屈する、倒れる
 → 疲れ・病気・呪いなどに「抗えずに陥る」場面に使います。
curse /kɜːrs/(名詞):呪い、災い
 → 魔法・宗教的な「不幸を引き起こす力あるもの」を指します。
barely /ˈbɛərli/(副詞):ほとんど〜ない、かろうじて
 → 限界的・ぎりぎりの状況を表す副詞。
pose as /poʊz æz/(句動詞):〜のふりをする、身代わりとなる
 → 偽物・影武者などを演じる場合に使われます。
etiquette /ˈɛtɪkɛt/(名詞):礼儀作法
 → 社交の場や儀式などでの「ふるまいのルール」。
grieving /ˈɡriːvɪŋ/(形容詞):深い悲しみにある
 → 特に死別の悲しみに対して使われる形容詞です。

セリフ #1 – 呪いとは何か?

なあフリーレン、呪いって何なんだ魔物や魔族が使う魔法の中には、人を眠らせたり、石にしたりするものがあってねその中でも人類が未だに解明できていない魔法を、呪いと呼んでいるんだ人類の魔法技術じゃ原理も解除方法もわからない

This may sound dumb, but what even is a curse?
Among the spells utilized by monsters and demons are those that put people to sleep—or turn them into stone.
Those whose mysteries humankind is yet to unravel are what we call curses. A placeholder for the unknown.
Humanity’s magic can’t explain the principles behind them or how to lift them.

🗣️ 語彙解説

curse /kɜːs/ 名詞
呪い → 人に害をもたらす魔法や力を指す、ファンタジーでは定番語
utilize /ˈjuːtəlaɪz/ 動詞
利用する → 「use」よりも堅く、技術的・学術的な場面で多用
unravel /ʌnˈrævəl/ 動詞
解明する → 複雑な謎や問題を徐々に解いていくニュアンス
placeholder /ˈpleɪsˌhoʊldər/ 名詞
仮の呼称 → 内容が分からない時に一時的に使う言葉や概念
principle /ˈprɪnsəpəl/ 名詞
原理 → 物事の基本的な仕組み・成り立ちを指す
lift /lɪft/ 動詞
解除する → 呪いや効果などを取り除く意味で用いられる

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

what even is a curse?
→ 倒置の強調表現で、通常の語順 “what is even a curse?” より口語的で感情がこもる言い方。
Among the spells utilized by monsters and demons are those that…
→ 倒置構文。「Among〜」が文頭に出たため、通常のSVC語順が倒置している。
put people to sleep—or turn them into stone.
→ 「put A to sleep」「turn A into B」といった句動詞が並列されており、構文のバランスが重要。
Those whose mysteries humankind is yet to unravel…
→ 「those」が先行詞、「whose mysteries」が関係代名詞節。「is yet to」は「まだ〜していない」の意味。
a placeholder for the unknown.
→ 「placeholder」は抽象的な意味で「仮の呼称」を指し、「for the unknown」がそれを修飾。
how to lift them.
→ 「how to 〜」は名詞句で「〜の方法」。ここでは「lift(解除する)方法」。

📗 スラッシュリーディング訳

This may sound dumb, /
バカな質問かもしれないけど、
but what even is a curse?
でも、呪いって一体なんだ?

Among the spells utilized by monsters and demons /
魔物や魔族が使う魔法の中には
are those that put people to sleep—or turn them into stone.
人を眠らせたり石に変えたりするものがある

Those whose mysteries humankind is yet to unravel /
人類がまだ解明できていないそれらの魔法を
are what we call curses. /
私たちは「呪い」と呼んでいる

A placeholder for the unknown.
「正体不明の仮名」だ

Humanity’s magic can’t explain the principles behind them /
人類の魔法ではそれらの原理も
or how to lift them.
解除方法もわからない

セリフ #2 – 女神の魔法とは?

女神様の魔法って、他の魔法とどう違うんだ?女神様の魔法は聖典に記されていて、聖典の所持者しか使えないそのほとんどは魔族の魔法と同じで、原理がわかっていないんだだからあまり面白みがないんだよね

I thought magic was magic. What makes the Goddess’ so unique?
The magic of the Goddess is recorded in holy scriptures, you see. Only those who own them can wield it.
Much like the demons’ magic, the principles behind the bulk of it aren’t understood.
So, it’s not the sort of thing that holds my interest.

🗣️ 語彙解説

scripture /ˈskrɪptʃər/(名詞)
宗教的な教えや儀式が記された書物のことで、聖なる文書を指します。
wield /wiːld/(動詞)
魔法や権力、武器などを「使いこなす」ことに使います。
principle /ˈprɪnsəpəl/(名詞)
基本的な原理やルール、自然法則などを表します。
bulk /bʌlk/(名詞)
大部分、主要な部分を意味します。→「the bulk of 〜」で「〜の大部分」
interest /ˈɪntrəst/(名詞)
興味、関心を意味します。→「hold my interest」で「関心を引き続ける」

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

What makes the Goddess’ so unique?
所有格「the Goddess’」が「the Goddess’ magic」を省略して表現している。
The magic of the Goddess is recorded in holy scriptures.
「be recorded in ~」で「~に記録されている」という受動態表現。
Only those who own them can wield it.
「only + 関係詞節」の構文で「それらを持つ者だけが使える」の意味。
the principles behind the bulk of it aren’t understood
「the bulk of it」で「その大部分」+受動態「aren’t understood」で「理解されていない」。
it’s not the sort of thing that holds my interest.
「the sort of thing that~」で「~する類のもの」、主語として it が置かれている。

📗 スラッシュリーディング訳

I thought magic was magic. /
魔法はどれも同じだと思ってたけど。
What makes the Goddess’ so unique? /
女神の魔法が特別なのはなぜなんだ?

The magic of the Goddess is recorded /
女神の魔法は記されている
in holy scriptures, you see. /
聖典の中にね。

Only those who own them /
その聖典を持つ者だけが
can wield it. /
魔法を使えるんだ。

Much like the demons’ magic, /
魔族の魔法と同じで、
the principles behind the bulk of it /
その大部分の原理は
aren’t understood. /
解明されていないんだ。

So, /
だから
it’s not the sort of thing /
それは興味をそそるようなものじゃない
that holds my interest. /
私の関心を引くようなものではない。

セリフ #3 – フェルンも倒れる危機の中で

フェルンが起きない、小休止だって言ったのにフェルンも眠っちまったかこれはいよいよまずいね結界を張った二人はここに隠しておこう

Fern’s out cold, too. So much for her taking a little break.
We’ve lost half of our manpower.
Our odds are starting to look grim.
I put up a barrier.
We’ll hide them here for now.

🗣️ 語彙解説

out cold /aʊt koʊld/(熟語)
気絶して、完全に眠っている → 意識がない状態を表すカジュアルな表現
so much for ~ /soʊ mʌtʃ fɔr/(句)
~はこれでおしまい、~なんて意味なかった → 皮肉っぽく期待外れを示す
manpower /ˈmænˌpaʊər/(名詞)
人手、戦力 → 主に軍事や労働力の話題で使われる
odds /ɑːdz/(名詞)
勝ち目、可能性 → 「the odds are against us」で「形勢が不利」
grim /ɡrɪm/(形容詞)
厳しい、暗い → 状況が希望の持てない様子
barrier /ˈbæriər/(名詞)
結界、障壁 → 魔法や防御の壁の意味で使われることも

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Fern’s out cold, too.
短縮形「Fern’s」は「Fern is」の略、「out cold」は熟語で「完全に気絶している」。
So much for her taking a little break.
「so much for ~」は皮肉を込めて「~なんて意味なかった」という表現。
We’ve lost half of our manpower.
現在完了「have lost」で「失ってしまった」、manpower は「戦力」の意味。
Our odds are starting to look grim.
「odds」は「勝率・可能性」→「grim」は暗く厳しい雰囲気を形容。
I put up a barrier.
「put up」で「設置する」、barrier は「魔法の障壁」などの意味。
We’ll hide them here for now.
「for now」は「とりあえず今のところ」という意味の時間表現。

📗 スラッシュリーディング訳

Fern’s out cold, too. /
フェルンも気を失ってる。
So much for her taking a little break. /
小休止なんて言ってられないね。

We’ve lost half of our manpower. /
これで戦力の半分を失った。
Our odds are starting to look grim. /
状況はどんどん悪くなってきてる。

I put up a barrier. /
結界を張った。
We’ll hide them here for now. /
とりあえずここに二人を隠そう。

セリフ #4 – 言葉にした「信頼」

じゃあザイン、魔物が出たら起こしてね一人で戦っちゃだめだよ、私が必ず倒すからあのな、俺の魔法じゃ5秒しかフリーレン5秒じゃどうしようもねえだろ

Say, Sein? Wake me when the monster shows up.
I don’t want you fighting that creature alone. I promise you now that I shall defeat it.
Were you not listening? I can only give you…
Frieren?
You can’t defeat it in five seconds.

🗣️ 語彙解説

creature /ˈkriːtʃər/(名詞):生き物、怪物
→ ファンタジーで使われる「魔物」なども含む幅広い表現です。
defeat /dɪˈfiːt/(動詞):打ち負かす、倒す
→ 相手を完全にやっつけるときに使う強い語です。
promise /ˈprɒmɪs/(動詞):約束する
→ 「promise you」で「君に約束する」の定番表現です。
shall /ʃæl/(助動詞):〜するつもりだ、〜しよう
→ 強い意志や決意、格式ばった口調を出すときに使われます。
were you not listening? /wɜː juː nɒt ˈlɪsənɪŋ/(表現):聞いてなかったのか?
→ 注意や驚きを含んで「ちゃんと聞いてた?」と問いかける表現です。
give you /ɡɪv juː/(動詞+代名詞):君に与える
→ 「give 人 時間」の形で「猶予を与える」という意味になります。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Say, Sein?
→ 「Say」はカジュアルな呼びかけで「ねえ」「おい」といったニュアンス。
Wake me when the monster shows up.
→ 「when+現在形」は未来を表す副詞節で、「〜したときに〜して」の意味。
I don’t want you fighting that creature alone.
→ 「want+人+動名詞」で「人に〜してほしくない」の構文になる。
I promise you now that I shall defeat it.
→ 「promise 人 that SV」は「人に〜を約束する」、shallは強い意志や決意を示す助動詞。
Were you not listening?
→ 倒置疑問文で、相手にやんわり確認や皮肉を込めた言い方。
I can only give you…
→ 「can only」で「〜しかできない」、giveは猶予時間を与える意味で使われている。
You can’t defeat it in five seconds.
→ 「in+時間」で「〜以内に」という意味。5秒で倒すのは不可能という現実的制限を表している。

📗 スラッシュリーディング訳

Say, Sein? /
ねえ、ザイン?

Wake me /
私を起こして
when the monster shows up. /
魔物が現れたら

I don’t want you /
あなたにしてほしくない
fighting that creature alone. /
一人であの魔物と戦うなんて

I promise you now /
今、あなたに約束する
that I shall defeat it. /
私が必ず倒すと

Were you not listening? /
聞いてなかったのか?

I can only give you… /
5秒しか与えられないんだ…

Frieren? /
フリーレン?

You can’t defeat it in five seconds. /
5秒じゃ倒せっこないだろ

セリフ #5 – フリーレンの魔法の重み

くそこのままじゃジリ貧だいっそのことフリーレンを起こすかでもあいつは勇者一向の魔法使いだ強力な魔法が反射したらこの森どころか、村が消し飛ぶかもしれない

Damn it. This can only get worse from here.
Should I heed the elf’s orders and wake her?
She’s the mage from the party of heroes.
If a spell of hers were deflected,
it would destroy not only the forest, but the entire village with it!

🗣️ 語彙解説

heed /hiːd/(動詞):従う、注意を払う
→ 助言や命令などをしっかり聞いて、そのとおりに行動することを表します。
mage /meɪdʒ/(名詞):魔法使い
→ wizardよりも古風で格式高い響きがあり、ファンタジー作品でよく使われます。
deflected /dɪˈflɛktɪd/(動詞):逸れる、そらされる
→ 攻撃や魔法などの方向が反れて別の方向に跳ね返るときに使います。
spell /spɛl/(名詞):呪文、魔法
→ 魔法をかけるときの詠唱やその効果そのものを指します。
not only A, but B /nɒt ˈəʊnli/(構文):AだけでなくBも
→ ふたつの対象を強調して並べるときの便利な英語構文です。
with it /wɪð ɪt/(熟語):一緒に、〜もろともに
→ 「それと一緒に」という意味で、破壊や影響を及ぼす範囲が広がるニュアンスがあります。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Damn it.
→ 怒りや苛立ちを表す間投詞で、「くそっ」「ちくしょう」と訳される口語表現。
This can only get worse from here.
→ 「can only+動詞」は「〜するしかない」。ここでは悪化することしか残されていないという意味。
Should I heed the elf’s orders and wake her?
→ 「Should I…?」は自問自答の構文。「heed」は「従う」、「wake her」は「彼女を起こす」。
She’s the mage from the party of heroes.
→ 「the mage from ~」で「〜の魔法使い」、「party of heroes」は「勇者一行」のこと。
If a spell of hers were deflected,
→ 仮定法過去の構文。「もし〜だったら」という非現実の仮定で、「were」は文語的な使い方。
it would destroy not only the forest, but the entire village with it!
→ 「not only A, but B」で「AだけでなくBも」。with it は「一緒に」「もろともに」の意味を加える。

📗 スラッシュリーディング訳

Damn it. /
くそっ。
This can only get worse from here. /
このままじゃ悪くなる一方だ。

Should I heed the elf’s orders /
エルフの命令に従って
and wake her? /
起こすべきか?

She’s the mage /
彼女は魔法使いなんだ
from the party of heroes. /
あの勇者一行の。

If a spell of hers were deflected, /
もし彼女の魔法が反射されたら、
it would destroy /
吹き飛ぶのは
not only the forest, /
この森だけじゃなく、
but the entire village with it! /
村ごとすべてだ!

セリフ #6 – 信頼は言葉にするもの

私は冒険者には意思疎通も信頼関係も必要ないと思っています特に私の仲間であったフリーレンはその点が拙かっただから私は彼女の言葉を信じることにしました

Shared trust is a luxury, as in it’s not something adventurers need. Nothing has to be unspoken.
I know this because my companion Frieren was terrible at cultivating mutual understanding.
Since intent couldn’t be assured with a look or a touch, I decided I would trust her words.

🗣️ 語彙解説

shared /ʃeəd/(形容詞):共有された、共通の
→ 感情や考えを「お互いに持っている・分かち合っている」という意味を表します。
luxury /ˈlʌkʃəri/(名詞):ぜいたく、余裕のあるもの
→ 本来は物質的な「ぜいたく」ですが、ここでは「なくても困らない特別なもの」の比喩です。
unspoken /ʌnˈspəʊkən/(形容詞):言葉にされない、暗黙の
→ 話さずとも通じ合うような感覚や了解を指します。
companion /kəmˈpænjən/(名詞):仲間、同行者
→ 一緒に旅をする仲間やパーティーメンバーを表す語です。
cultivating /ˈkʌltɪveɪtɪŋ/(動詞):育む、養う
→ 人間関係や理解を「努力して深めていく・育てていく」意味があります。
intent /ɪnˈtɛnt/(名詞):意図、意思
→ 人が心の中で何を考えているか、何をしようとしているかという意味です。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Shared trust is a luxury, as in it’s not something adventurers need.
→ 「as in」は口語で「つまり〜という意味で」、「shared trust」は「共有された信頼」。全体で「冒険者に信頼は必要ない、つまりそれはぜいたく品だ」という構造。
Nothing has to be unspoken.
→ 「have to be unspoken」で「黙っていなければならないことは何もない」。言葉で伝えるべきという意味。
I know this because my companion Frieren was terrible at cultivating mutual understanding.
→ 「because節」で理由を示し、「be terrible at ~ing」で「〜が苦手だった」。mutual understanding(相互理解)を育むのが苦手だったという文。
Since intent couldn’t be assured with a look or a touch,
→ 「since」は理由を示す接続詞。「intent couldn’t be assured」で「意図が確実にはわからなかった」、lookやtouchでは確認できなかったという意味。
I decided I would trust her words.
→ 「decided (that) I would ~」は「~することに決めた」。ここでは「彼女の言葉を信じることにした」。

📗 スラッシュリーディング訳

Shared trust is a luxury, /
共有された信頼はぜいたくだ
as in it’s not something adventurers need. /
つまり冒険者に必要なものじゃない

Nothing has to be unspoken. /
黙っていていいことなんてない

I know this /
私はこのことを知っている
because my companion Frieren /
なぜなら私の仲間フリーレンは
was terrible /
ひどく苦手だったからだ
at cultivating mutual understanding. /
相互理解を育むことが

Since intent couldn’t be assured /
意思を目線や
with a look or a touch, /
触れ合いで確かめられなかったから
I decided /
私は決めた
I would trust her words. /
彼女の言葉を信じようと

セリフ #7 – フリーレンの一言が効く

あなたの祖父も強引な人だった何を訳のわからないことを言っているどちらにせよ、私は今シュタルクと話している私のパーティーの前衛ですシュタルクお前と話すにはママの許可が必要なのか?

Your grandfather? He was pushy, too.
I don’t know what nonsense you’re trying to engage me in, but I’m preoccupied at the moment.
Stark and I need to have a word.
If you can talk to my warrior, you can talk to me.
Tell me, Stark. Do you need your mommy’s permission to have a conversation?

🗣️ 語彙解説

pushy /ˈpʊʃi/(形容詞):強引な、押しつけがましい
→ 他人の都合を考えずに自分の意見や行動を無理に押し通す性格を表します。
nonsense /ˈnɒnsəns/(名詞):ばかげたこと、意味のないこと
→ 論理性がなく、聞くに値しないような話や言葉を指します。
preoccupied /priˈɒkjupaɪd/(形容詞):取り込み中の、手が離せない
→ 今していることに気を取られて、他のことに注意が向けられない状態です。
have a word /hæv ə wɜːd/(表現):少し話をする
→ 相手に対して短く話しかける、または個人的に少し話がしたいときに使います。
warrior /ˈwɒriər/(名詞):戦士、前衛
→ 武力で戦う職業の人を指し、ここではパーティーの物理アタッカーのことです。
permission /pəˈmɪʃən/(名詞):許可
→ 誰かの承認や許しを得ること。「ask for permission」で「許可を求める」意味になります。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Your grandfather? He was pushy, too.
→ 「too」は「〜もまた」の意味で、「彼もそうだった」という文脈的な強調。
I don’t know what nonsense you’re trying to engage me in, but I’m preoccupied at the moment.
→ 「what nonsense you’re trying to engage me in」は関係詞whatの名詞節で「どんなばかげたことに私を巻き込もうとしてるのか」。
Stark and I need to have a word.
→ 「need to have a word」は「ちょっと話がある」というイディオム。対等な関係での会話を示す。
If you can talk to my warrior, you can talk to me.
→ 仮定文の形。「〜できるなら〜もできる」という対等性や皮肉を込めた表現。
Tell me, Stark. Do you need your mommy’s permission to have a conversation?
→ 「Do you need your mommy’s permission」は挑発的な言い回しで、「ママに許可もらわなきゃダメなの?」という侮蔑的ニュアンス。

📗 スラッシュリーディング訳

Your grandfather? /
お前の祖父か?
He was pushy, too. /
彼もまた強引だったな

I don’t know /
わからない
what nonsense /
どんなばかげた話に
you’re trying to engage me in, /
私を巻き込もうとしてるのか
but I’m preoccupied at the moment. /
だが今は取り込み中なんだ

Stark and I /
私とシュタルクは
need to have a word. /
ちょっと話があるんだ

If you can talk to my warrior, /
私の前衛と話せるなら
you can talk to me. /
私とも話せるだろ

Tell me, Stark. /
教えてくれ、シュタルク
Do you need your mommy’s permission /
おまえはママの許可がないと
to have a conversation? /
会話もできないのか?

セリフ #8 – 影武者に託された意志

ここ要塞都市フォーリヒは、この地方の守りの要だ消耗した兵力を立て直すまで、士気を下げるわけにはいかんそれまで息子の死を隠すってことか3ヶ月後にこの地方の有力者が集まる社交会が開かれるそこでビルトの健在を示す

Vorig is a powerful fortress city, a key player in this region’s defense.
Until we can rebuild the forces we lost, we can’t allow morale to slip.
So, you want to cover up your son’s death until then?
Three months from now, all of the area’s most influential figures will gather at a soiree.
We’ll show them there that Wirt is alive and well.

🗣️ 語彙解説

fortress /ˈfɔːtrəs/(名詞):要塞、砦
→ 防御に特化した堅牢な都市や建造物を指します。軍事拠点の意味で使われます。
morale /məˈrɑːl/(名詞):士気、やる気
→ 組織や兵士の精神的な意欲や団結力を表す語です。下がると戦力に悪影響があります。
cover up /ˈkʌvər ʌp/(句動詞):隠す、もみ消す
→ 事実や事件を故意に隠そうとすること。悪いことを隠すときによく使います。
influential /ˌɪnfluˈenʃəl/(形容詞):影響力のある
→ 政治・経済・社会的に大きな力を持っている人物や団体を形容します。
soiree /ˈswɑːreɪ/(名詞):夜の社交会、パーティー
→ 上流階級の人々が夜に集う正式な集まりを意味します。フランス語由来の表現です。
alive and well /əˈlaɪv ənd wɛl/(表現):生きて元気である
→ 無事で健在であることを強調する表現。噂を否定する際などにも使われます。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

Vorig is a powerful fortress city, a key player in this region’s defense.
→ 「a key player in ~」は「〜における重要な存在」。カンマの後の名詞句は同格で要塞都市の説明。
Until we can rebuild the forces we lost, we can’t allow morale to slip.
→ 「Until S V」は時を表す副詞節。「morale to slip」は「士気が下がる」の意味で、allow O to V構文が使われている。
So, you want to cover up your son’s death until then?
→ 「cover up」は句動詞で「隠す」。疑問文だが相手をなじる皮肉な語調になっている。
Three months from now, all of the area’s most influential figures will gather at a soiree.
→ 「Three months from now」は「今から3ヶ月後」、「influential figures」は「影響力のある人物たち」。
We’ll show them there that Wirt is alive and well.
→ 「show 人 that SV」は「人に〜だと示す」。that節内の「alive and well」は「無事で元気な状態」を強調している。

📗 スラッシュリーディング訳

Vorig is a powerful fortress city, /
フォーリヒは強力な要塞都市で、
a key player in this region’s defense. /
この地方の防衛の要だ

Until we can rebuild the forces we lost, /
失った兵力を立て直すまでは、
we can’t allow morale to slip. /
士気を下げるわけにはいかない

So, you want to cover up your son’s death /
つまり、息子の死を
until then? /
それまで隠しておくつもりか?

Three months from now, /
今から3ヶ月後、
all of the area’s most influential figures /
この地方の有力者たちが
will gather at a soiree. /
社交会に集まる

We’ll show them there /
そこで我々は彼らに示す
that Wirt is alive and well. /
ビルトが健在であることを。

セリフ #9 – 「積み重ねは裏切らない」

オルデン卿はムートのことどう思っているんだ?兄ほどの才はないな、だが努力家だ積み上げてきた者は決して裏切らんあいつはいつか私よりも強い騎士になるそうか、それムートに言ってやった方がいいぜ

I realize he’s still a kid, but what do you think of Mut?
He doesn’t have his brother’s talent. But he’s a hard worker.
Time and effort are investments that always pay off.
Once he’s grown, he’ll be a far stronger knight than I ever was.
Gotcha. You should really tell that to Mut instead of me.

🗣️ 語彙解説

talent /ˈtælənt/(名詞):才能、素質
→ 生まれつき備わっている能力や、習得が早い資質を指します。
hard worker /hɑːd ˈwɜːkər/(名詞):努力家
→ 一生懸命働く人、こつこつと積み重ねるタイプの人を表します。
pay off /peɪ ɔːf/(句動詞):報われる、成果が出る
→ 投資や努力が「実を結ぶ」「成功に結びつく」ことを意味します。
grown /ɡrəʊn/(形容詞・過去分詞):成長した、大人になった
→ 「grow」の過去分詞で、精神的・肉体的に成熟した状態を指します。
knight /naɪt/(名詞):騎士
→ 中世風ファンタジーで戦士的な役割を担う称号で、忠誠や名誉を象徴します。
gotcha /ˈɡɒtʃə/(感動詞):了解、わかったよ
→ 「I got you」の省略形で、カジュアルに「わかった」「了解」の意を示します。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

I realize he’s still a kid, but what do you think of Mut?
→ 「what do you think of ~?」は意見をたずねる定型句。realizeで前置きしているのでやや控えめな問いかけになる。
He doesn’t have his brother’s talent. But he’s a hard worker.
→ 「have+所有格+名詞」で「〜の○○を持っている」。but以下で対比的に評価している。
Time and effort are investments that always pay off.
→ 「that always pay off」はinvestmentを修飾する関係代名詞節。比喩的に「努力は投資」としている。
Once he’s grown, he’ll be a far stronger knight than I ever was.
→ 「Once S V」は時間の接続詞。「a far stronger knight than~」で比較表現。I ever wasのeverで過去全体と比較している。
Gotcha. You should really tell that to Mut instead of me.
→ 「should tell A to B」で「AをBに言うべき」、instead of meで「私じゃなくムートに」。gotchaは会話のリアクション語。

📗 スラッシュリーディング訳

I realize he’s still a kid, /
まだ子どもだってのはわかってるけど、
but what do you think of Mut? /
ムートのことどう思ってる?

He doesn’t have his brother’s talent. /
兄ほどの才能はない
But he’s a hard worker. /
だが努力家だ

Time and effort /
時間と努力は
are investments /
投資みたいなもので
that always pay off. /
必ず報われるものだ

Once he’s grown, /
成長したら
he’ll be a far stronger knight /
やつははるかに強い騎士になる
than I ever was. /
私よりもずっとな

Gotcha. /
了解
You should really tell that to Mut /
それ、ムートに言ってやったほうがいいぜ
instead of me. /
俺じゃなくてな

セリフ #10 – 「心にもない言葉」

息子とは喧嘩別れだった、些細な事での言い争いだお前の顔なんて二度と見たくないと、そう言ってしまった心にもない言葉だったお前を見つけたときは、奇跡だと思ったんだなら、なおさらここには残れねぇな

My son and I parted ways in anger, all due to some petty argument.
I worked myself into a fit of rage and told him I never wanted to see his face again.
I didn’t mean one bit of it.
When I first came upon you, I mistook you for a miracle.
That’s all the more reason I can’t stay here.

🗣️ 語彙解説

parted ways /ˈpɑːtɪd weɪz/(表現):別れた、袂を分かった
→ 「part ways」は人と関係を絶つ、別々の道を進むという意味の表現です。
petty /ˈpɛti/(形容詞):些細な、くだらない
→ 小さくて取るに足らないという意味で、特に感情的な言い争いに使われます。
worked oneself into a fit /wɜːkt wʌnˈsɛlf ˈɪntu ə fɪt/(熟語):激怒した、自ら激昂した
→ 「work oneself into…」は感情を高めてしまうことで、「a fit」は感情の爆発を表します。
not mean one bit of it /nɒt miːn wʌn bɪt əv ɪt/(表現):まったく本心ではない
→ 「one bit」は「少しも」で、否定文と一緒に使うことで「1ミリもそう思っていない」という強調になります。
mistook you for a miracle /mɪˈstʊk juː fə ə ˈmɪrəkl/(表現):君を奇跡と見間違えた
→ 「mistake A for B」は「AをBと間違える」の意味。ここでは感情的・象徴的な比喩として使われます。
all the more /ˌɔːl ðə ˈmɔːr/(副詞句):なおさら、それゆえにいっそう
→ ある理由によって、前よりさらに強く何かを感じたり、決意したりするときに使います。

📘 文法・構文・訳しにくい点の解説

My son and I parted ways in anger, all due to some petty argument.
→ 「parted ways」は慣用表現で「別れた」、「all due to~」は「すべて〜が原因で」の意味。
I worked myself into a fit of rage and told him I never wanted to see his face again.
→ 「work oneself into a fit」は感情を自ら高めてしまう表現。and以下でその結果「言ってしまった」と続く。
I didn’t mean one bit of it.
→ 「not one bit」は強調表現で「少しも〜ではなかった」。自分の発言が本心でなかったことを表している。
When I first came upon you, I mistook you for a miracle.
→ 「come upon」は偶然出会う意味、「mistake A for B」で「AをBと間違える」。
That’s all the more reason I can’t stay here.
→ 「all the more reason (that) S V」は「だからこそ〜すべき/できない理由になる」の構文。強調を含む。

📗 スラッシュリーディング訳

My son and I /
私と息子は
parted ways in anger, /
怒ったまま別れてしまった
all due to some petty argument. /
ほんの些細な言い争いが原因で

I worked myself into a fit of rage /
私は自分で怒りを募らせてしまい
and told him /
彼に言ってしまった
I never wanted to see his face again. /
二度と顔なんか見たくないと

I didn’t mean /
私は
one bit of it. /
少しも本気ではなかった

When I first came upon you, /
君を初めて見つけたとき、
I mistook you for a miracle. /
私はそれを奇跡だと思ったんだ

That’s all the more reason /
だからこそ
I can’t stay here. /
私はここに残るわけにはいかない

まとめ:過去と向き合い、未来をつなぐ旅

Frieren’s party arrives at Vorig, /
フリーレンたちはフォーリヒに到着する、
a fortress city wrapped in duty and deception. /
任務と偽りに包まれた要塞都市。

They are hired by Lord Orden /
彼らはオルデン卿に雇われる、
to have Stark impersonate his fallen son. /
戦死した息子の身代わりとしてシュタルクを演じさせるために。

While Stark endures etiquette training, /
シュタルクは作法訓練に耐えながら、
he struggles with the weight of another’s legacy. /
他人の人生を背負う重みに苦しむ。

The grand soiree arrives, /
ついに社交会が始まり、
and with Fern’s support, he fulfills his role. /
フェルンの支えもあり、彼は役目を果たす。

Lord Orden, mourning his son, /
息子を失ったオルデン卿は、
offers Stark a place to belong. /
シュタルクに居場所を与えようとする。

But Stark declines, /
だがシュタルクはそれを断る、
choosing instead to honor his own journey. /
自分自身の旅路を選ぶために。

Their destination still lies ahead, /
目的地はまだ先にある、
but they continue, bound by purpose and memory. /
それでも彼らは進み続ける、想いと記憶に導かれて。

🌟 Waku Waku Word Dive

fortress /ˈfɔːrtrəs/(名詞):要塞
 → 軍事的な防衛拠点。都市や城の堅固な守りを指す。
impersonate /ɪmˈpɜːrsəˌneɪt/(動詞):〜になりすます
 → 特定の人物のふりをすること。演技や詐欺の文脈でも使われる。
legacy /ˈlɛɡəsi/(名詞):遺産、受け継がれたもの
 → 過去からの影響、精神的・文化的な継承物にも使える。
soiree /swɑːˈreɪ/(名詞):夜の社交会
 → フランス語由来の単語で、格式ある夕方〜夜の集まりを指す。
mourning /ˈmɔːrnɪŋ/(名詞):喪、嘆き
 → 誰かを亡くしたあとの悲しみの期間や感情を表す。
honor /ˈɑːnər/(動詞):〜を尊ぶ、大切にする
 → 人の意志や伝統、約束などを「大事に守る」という意味。

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