
🟦 あらすじ:不器用な優しさが、心をつなぐ
Stark forgets Fern’s birthday /
シュタルクはフェルンの誕生日を忘れてしまい
and their quarrel drives them apart.
2人の関係は険悪になってしまう。
While Fern struggles /
フェルンは戸惑っている
to express her feelings, /
自分の気持ちを伝えることに
Stark also regrets /
シュタルクもまた悔いている
not doing things right.
うまく振る舞えなかったことを
Thanks to a bit of guidance /
さりげない助言のおかげで
from Sein, /
ザインからの
the two finally reconcile /
2人はようやく仲直りし
and choose a gift together.
一緒にプレゼントを選ぶことに
Meanwhile, /
一方で
Frieren searches /
フリーレンは探している
for a ring /
指輪を
from Himmel /
ヒンメルから贈られた
she once treasured.
かつて大切にしていた
In the process, /
その過程で
memories of the past resurface— /
過去の記憶がよみがえる—
of kindness, /
優しさの記憶や
loss, /
喪失の記憶、
and the importance /
そして大切さ
of sharing our hearts /
心を分かち合うことの
with others.
誰かと
🟩 語彙解説
quarrel /ˈkwɔːrəl/(名詞):口論、言い争い
→ 感情的なすれ違いを含む「けんか」や「対立」を意味します。
reconcile /ˈrekənsaɪl/(動詞):仲直りする、和解する
→ 関係の修復を指す語で、「再び調和する」ニュアンスがあります。
treasure /ˈtrɛʒər/(動詞):大切にする、心から大事に思う
→ 物理的にも感情的にも価値あるものを大切にする際に使います。
guidance /ˈɡaɪdəns/(名詞):助言、導き
→ 精神的な支えや導きを指し、教育・助言の場面でよく使われます。
resurface /ˌriːˈsɜːrfɪs/(動詞):再び現れる、思い出がよみがえる
→ 過去に埋もれた記憶や感情がふと浮かび上がるような時に使います。
share one’s heart /ʃɛər wʌnz hɑːrt/(表現):気持ちを分かち合う
→ 自分の本音や感情を誰かに伝えることを表すやさしい言い回しです。
セリフ #1 – プレゼントを忘れた代償
今日フェルンの誕生日なんだけど、シュタルクがプレゼント用意していなくてねそれでフェルンは切れちゃったの正直今日は言い過ぎだと思うよシュタルクの話、全然聞いてあげないしさ
If you weren’t aware, today is Fern’s birthday. And unfortunately, Stark forgot to get her a gift.
She’s not taking it well.
If you ask me, you were a bit too harsh this time.
You never listen to a single thing that poor lad has to say.
🗣️ 語彙解説
aware /əˈwɛər/(形容詞):気づいている、知っている
→ 状況や事実を「知っている」「把握している」状態を表す語。if節によく使われる。
unfortunately /ʌnˈfɔːrtʃənətli/(副詞):残念ながら、不運にも
→ 望ましくない状況をやんわり伝えるときに使う副詞。
take it well /teɪk ɪt wɛl/(句):うまく受け止める、気にしない
→ 失敗や不快な出来事を冷静に受け入れることを指す表現。
harsh /hɑːrʃ/(形容詞):厳しい、きつい
→ 批判・言葉・態度が「手加減なく冷たい」と感じるような厳しさ。
lad /læd/(名詞):少年、若者(口語)
→ イギリス英語圏でよく使われる、親しみをこめた「男の子」「若者」への呼びかけ。
a single thing /ə ˈsɪŋɡl θɪŋ/(句):ひとつたりとも、何ひとつ
→ 否定文で「まったく何も」の強調に使われる決まり文句。
📘 文法・構文・訳しにくい点の解説
If you weren’t aware, today is Fern’s birthday.
→ 「if you weren’t aware」は「知らなかったかもしれないけど」という婉曲的な前置き。仮定法過去だが現実にも使う口語表現。
Stark forgot to get her a gift.
→ 「forget to ~」は「~するのを忘れる」という意味で、to不定詞はこれからの動作に対して使われる。
She’s not taking it well.
→ 「take it well」は「うまく受け止める」の意味で、否定形により「うまく受け入れられていない」。
you were a bit too harsh this time.
→ 「a bit too ~」で「ちょっと~すぎた」。「this time」で今回は特にというニュアンス。
You never listen to a single thing that poor lad has to say.
→ 「never listen to a single thing」は完全否定の強調構文。that 以下は関係代名詞節で「lad(シュタルク)が言いたいこと」を修飾。
📗 スラッシュリーディング訳
If you weren’t aware, /
知らなかったかもしれないけど、
today is Fern’s birthday.
今日はフェルンの誕生日なんだ
And unfortunately, /
そして残念ながら
Stark forgot /
シュタルクは忘れてた
to get her a gift.
彼女へのプレゼントを用意するのを
She’s not taking it well.
彼女はそれをうまく受け止めていない
If you ask me, /
私の意見だけど
you were /
君はちょっと
a bit too harsh /
きつすぎたと思うよ
this time.
今回はさ
You never listen /
君は全然聞かない
to a single thing /
ひとつたりとも
that poor lad has to say.
あの可哀想なシュタルクが言おうとしてることを
セリフ #2 – その一言が、少年を動揺させる
まったくシュタルクが可哀想だぜ俺ぐらいの年になると冷たくされてもある程度流せるが、あの年の男子は女の子の言動に一喜一憂するからな追いかけた方がいいと思うぜ行った方がいいんじゃない
After that beating, I feel even more sorry for him.
I’m old enough now not to make a big stink if somebody hurts my feelings,
but a girl like you has the power to stir up the emotions of a boy like him into a whirlwind.
My advice is to go after the kid.
That might be my advice, too.
🗣️ 語彙解説
beating /ˈbiːtɪŋ/(名詞):やりこめられること、叱責、打撃
→ 精神的・感情的に強く責められる場面でも使われる口語的表現。
make a big stink /meɪk ə bɪɡ stɪŋk/(句):大騒ぎする、大げさに騒ぐ
→ 感情的に怒ったり文句を言ったりすること。カジュアルな表現。
stir up /stɜːr ʌp/(句動詞):かき立てる、かき乱す
→ 感情や状況をかき乱すときに使う。比喩的な表現にも多く登場。
emotion /ɪˈmoʊʃən/(名詞):感情、情動
→ 喜び・怒り・悲しみなど、心の動きを指す。感情表現の基本語。
whirlwind /ˈwɜːrlwɪnd/(名詞):旋風、激しい動き
→ 予想できない激しい感情や展開を比喩的に表すときに使われる。
go after /ɡoʊ ˈæftər/(句動詞):追いかける、追い求める
→ 人や夢、目的などを追っていくイメージで、恋愛にもよく使う表現。
📘 文法・構文・訳しにくい点の解説
After that beating, I feel even more sorry for him.
→ 「After that beating」は副詞句。「even more sorry」は「さらに気の毒に思う」という比較表現。
I’m old enough now not to make a big stink if somebody hurts my feelings
→ 「old enough to」の否定形。if節は条件を表し、「make a big stink」はカジュアルな表現。
a girl like you has the power to stir up the emotions of a boy like him into a whirlwind.
→ 「a girl like you」は譲喩表現。「stir up A into B」はAをBの状態にさせる構文。
My advice is to go after the kid.
→ 「advice is to + 動詞」の構文は「〜するのが助言」という意味の定型。
That might be my advice, too.
→ 「might」は控えめな助動詞。「too」で同意を表すカジュアルな表現。
📗 スラッシュリーディング訳
After that beating, /
あんなに叱られたあとじゃ、
I feel even more sorry for him.
俺はますます彼が気の毒になったよ
I’m old enough now /
俺くらいの年になれば
not to make a big stink /
ちょっとやそっとじゃ騒がなくなる
if somebody hurts my feelings.
誰かに冷たくされてもな
But a girl like you /
でも君みたいな女の子は
has the power /
持ってるんだ
to stir up the emotions /
感情をかき乱す力を
of a boy like him /
あいつみたいな年頃の男の子の
into a whirlwind.
まるで嵐のようにな
My advice /
俺のアドバイスは
is to go after the kid.
彼を追いかけてやることだな
That might be my advice, too.
俺も同じアドバイスをするかもな
セリフ #3 – 思い出が、選択を変える
好きなの選んでいいって言われて断るやつなんか普通いないぜきっとそれが大切な思い出だと思っているからだだから断った分かりません
Most people wouldn’t decline when someone offers to buy them whatever they want.
You must already have some birthday shopping memory you consider sacred.
That’s why you told me no.
I guess that could be.
🗣️ 語彙解説
decline /dɪˈklaɪn/(動詞):断る、辞退する
→ 丁寧または控えめに「申し出を断る」時によく使われます。
sacred /ˈseɪkrɪd/(形容詞):神聖な、大切な
→ 宗教的な意味だけでなく、「大事にしたい特別な思い出」などにも使われます。
offer /ˈɔːfər/(動詞):申し出る、提供する
→ 「〜してあげようか?」と親切に申し出る場面で使います。
whatever /wətˈevər/(代名詞):〜するものは何でも
→ 「何でも好きなものを」という自由な選択肢を示す言い回しです。
consider /kənˈsɪdər/(動詞):〜と考える、見なす
→ 人の思考や判断を表す動詞で、「AをBと考える」のような構文によく使います。
I guess /aɪ ɡɛs/(表現):たぶんね、そうかもね
→ 自信がないときの控えめな同意や推測によく使う表現です。
📘 文法・構文・訳しにくい点の解説
Most people wouldn’t decline when someone offers to buy them whatever they want.
→ 仮定法過去を含む構文。「wouldn’t decline」は「普通は断らない」という一般的な事実に対する仮定を表す。
when someone offers to buy them whatever they want
→ 「offers to buy」は「買ってあげると申し出る」という意味。「whatever they want」は名詞節で「彼らが欲しいものは何でも」。
You must already have some birthday shopping memory you consider sacred.
→ 「must have」は強い推量。「you consider sacred」は関係代名詞 that が省略された構文。
That’s why you told me no.
→ 「That’s why」は「だから〜したんだ」という因果関係を表す接続表現。
I guess that could be.
→ 「could be」は控えめな同意。「I guess」と組み合わせることで、「そうかもね」と柔らかい返答になる。
📗 スラッシュリーディング訳
Most people wouldn’t decline /
たいていの人は断らない
when someone offers to buy them whatever they want.
誰かが彼らに欲しいものを何でも買ってあげると申し出たときは
You must already have /
君はすでに持っているに違いない
some birthday shopping memory /
誕生日の買い物の思い出を
you consider sacred.
君が神聖だと見なしている
That’s why you told me no.
だから君は僕に「いらない」と言ったんだ
I guess that could be.
たぶんそうかもしれないな
セリフ #4 – 本当は一緒に選びたかった
ごめん! 本当は一緒に選びに行きたかったんだ俺、フェルンが好きなものがわからなかったからでも、こんなこと言ったらまた嫌がられるかもと思って、言い出せなかったんだ嫌がったりなんかしませんよ
Sorry! Uh, I wanted to choose a gift with you to make sure you’d love it.
But after you got upset, I didn’t want it to look like I was trying to dig myself out of a hole, so I didn’t say anything…
because I got nervous, and I was worried you might become even more mad at me.
That wouldn’t have made me mad in the slightest.
🗣️ 語彙解説
dig oneself out of a hole / dɪɡ wʌnˌsɛlf aʊt əv ə hoʊl /(句動詞):窮地を切り抜ける
→ 自分の失敗やトラブルからなんとか抜け出そうとするニュアンスで使われます。
in the slightest / ɪn ðə ˈslaɪtəst /(副詞句):少しも、まったく
→ 否定文で使い、「ほんの少しも~ない」という強調表現になります。
nervous / ˈnɜːrvəs /(形容詞):緊張した、不安な
→ ドキドキしていたり、心配で落ち着かない気持ちを表します。
upset / ˌʌpˈsɛt /(形容詞):怒って、取り乱して
→ 心が乱れている状態で、怒っているニュアンスも含みます。
make sure / meɪk ʃʊr /(動詞句):確かめる、必ず~するようにする
→ 「ちゃんとそうなるように行動する」ニュアンスの表現です。
mad / mæd /(形容詞):怒った
→ アメリカ英語で「angry」の口語的表現として広く使われます。
📘 文法・構文・訳しにくい点の解説
I wanted to choose a gift with you
→ 「with you」があることで「一緒に選ぶ」というニュアンスが生まれている。
to make sure you’d love it
→ 「to make sure」は目的を表す不定詞で、「確実に〜するために」という意味になる。
I didn’t want it to look like I was trying to dig myself out of a hole
→ 「it to look like ~」は「~のように見えることを望まなかった」という構文。仮定的な意図も含む。
because I got nervous, and I was worried you might become even more mad at me
→ 「might」は控えめな推量。「even more」で怒りの度合いを強調している。
That wouldn’t have made me mad in the slightest
→ 仮定法過去完了で「もしそうだったとしても怒らなかった」という意味。in the slightestで強調否定。
📗 スラッシュリーディング訳
Sorry! /
ごめん!
Uh, I wanted to choose a gift with you /
あの、一緒にプレゼントを選びたかったんだ
to make sure you’d love it. /
君が絶対に喜んでくれるように
But after you got upset, /
でも君が怒ったあとで
I didn’t want it to look like /
そう見られたくなかった
I was trying to dig myself out of a hole, /
自分の失敗を帳消しにしようとしているって
so I didn’t say anything… /
だから何も言えなかったんだ
because I got nervous, /
だって緊張しちゃって
and I was worried /
それに心配だったんだ
you might become even more mad at me. /
君がもっと怒っちゃうんじゃないかって
That wouldn’t have made me mad in the slightest. /
そんなことで私は少しも怒ったりしませんよ
セリフ #5 – 大人のフリをして、生きてきた
歳を取ると自然とこうなるんですよと言いたいところですが、本当は私の心は子供の頃からほとんど変わっていません理想の大人を目指して、大人のフリをしてそれを積み重ねてきただけですきっと私は死ぬまで大人のふりを続けるでしょう
A certain level of maturity comes naturally as we age.
Or rather, that’s what I wish I could say.
Truth is, though my body has grown and shrunk, my mind has hardly changed since I was a child.
I’ve pretended to be an adult all my life.
Though I might look the part now, not a bit of adulthood has stirred within me.
but I fear I’ll pretend until I die.
🗣️ 語彙解説
maturity / məˈtʊrəti /(名詞):成熟、円熟
→ 精神的・感情的に大人になることを表す言葉です。
pretend / prɪˈtɛnd /(動詞):〜のふりをする
→ 実際とは違うことを装うときに使います。
look the part / lʊk ðə pɑːrt /(熟語):それらしく見える
→ 外見上は役割や立場にふさわしく見えるという意味です。
stir / stɜːr /(動詞):動く、かき立てる
→ 感情や意識がかすかに動くときなどに使われます。
hardly / ˈhɑːrdli /(副詞):ほとんど〜ない
→ 否定に近い意味で「わずかに」「ほぼ〜しない」を表します。
fear / fɪər /(動詞):〜を恐れる、心配する
→ 未来や可能性に対して不安や心配を抱くときに使います。
📘 文法・構文・訳しにくい点の解説
A certain level of maturity comes naturally as we age.
→ 「a certain level of ~」で「ある程度の〜」、「as we age」は「年を取るにつれて」という時の表現。
that’s what I wish I could say
→ 「wish I could ~」は現実とは違う願望を表す仮定法。「本当はそう言いたいけど…」という含みを持つ。
though my body has grown and shrunk, my mind has hardly changed
→ 「has grown and shrunk」は完了形で身体の変化を指し、「has hardly changed」は「ほとんど変わっていない」の意味。対比がポイント。
look the part
→ 慣用表現で「それっぽく見える」。中身より見た目の印象に焦点がある。
I fear I’ll pretend until I die
→ 「I fear that ~」は「~を恐れる」、「until I die」は未来までの継続を表している。
📗 スラッシュリーディング訳
A certain level of maturity /
ある程度の大人っぽさは /
comes naturally /
自然と身につくものです /
as we age.
歳をとるにつれて。
Or rather, /
というより、 /
that’s what I wish I could say.
そう言えたらよかったんですけどね。
Truth is, /
実のところ、 /
though my body has grown and shrunk, /
体は成長して老いても、 /
my mind has hardly changed /
心はほとんど変わらなかった /
since I was a child.
子供のころから。
I’ve pretended to be an adult /
私はずっと大人のふりをしてきました /
all my life.
人生ずっと。
Though I might look the part now, /
今は見た目こそそれっぽいかもしれませんが、 /
not a bit of adulthood has stirred within me.
中身は少しも大人じゃないんです。
but I fear /
でも私は思うんです /
I’ll pretend until I die.
死ぬまで大人のふりを続けるのだろうと。