【葬送のフリーレン 1期 6話】英語セリフで学ぶ:「臆病」と「覚悟」のほんとうの強さとは?

セリフで学ぶ英語
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※本記事で使用している画像はすべて、アニメ『葬送のフリーレン』(第6話)より引用しています。セリフの英語学習および解説を目的としており、著作権はすべて©アベツカサ・山田鐘人/小学館/「葬送のフリーレン」製作委員会に帰属します。
  1. あらすじ:震える英雄が踏み出す一歩
  2. 🎬 セリフ #1 – 戦う覚悟はできているか?
      1. 竜が村を襲ったら、シュタルク様は戦うのですか?死んだっていやさ。でもよ、この村の連中にとっては、俺は英雄なんだよ。この村の英雄シュタルクなんだ。俺が守らなきゃならないんだよ。
  3. 💬 セリフ #2 – 恐怖の先にある覚悟
      1. とうとう追い詰められ、覚悟を決めたとき、体が動いたのです。必要なものは覚悟だけだったのです。必死で積み上げて来たものは、決して裏切りません。シュタルク様はどうしようもない臆病者ですが、村を守りたいという覚悟だけは、きっと本物だと思います。
  4. 💬 セリフ #3 – 怖くても踏み出す勇気
      1. よし、じゃぁいっちょやるか。手が震えています。怖いものは怖いんだよ。笑うことはねーだろ。
  5. 💬 セリフ #4 – 強さを見抜く目と、殴った理由
      1. どうりで村が襲われなくなったわけだ。竜は賢い生き物だ。強い相手に自分から喧嘩を売りに行くようなバカじゃない。アイゼンがシュタルクを殴ったのは、あいつが弱かったからでも失望したからでもない。
  6. 💬 セリフ #5 – くだらなさこそ、最高の思い出
      1. 本当にくだらねーな、こんなものに夢中になれるのか。宝の山だよ。師匠はお前のせいで勇者一行の冒険がくだらないものになったって言ってたぜ。くだらなくて、とても楽しい旅だったってよ。
  7. 💬 セリフ #6 – くだらなさを笑える旅を
      1. 人類最強と言われた南の勇者も、魔王直下の七宝剣に撃たれた。俺たちだって、生きて帰れるかどうかわからないんだ。アイゼンは辛く苦しい旅がしたいのかい?僕はね、終わった後にくだらなかったって笑い飛ばせるような楽しい旅がしたいんだ。
  8. 💬 セリフ #7 – 通れぬ北の関所、その理由
      1. 北側諸国は魔物の動きが活発でな。現在関所の通行は認められていない。通れるようになるのは、いつ頃になりそうですか?さぁな、少なくとも俺が着任してからは、魔物も人も一匹たりとも通していない。
  9. 💬 セリフ #8 – 大きく見えた背中と、今できる恩返し
      1. そうか、俺が大きくなったんだな。ガキの頃は何もかもが大きかったのに。あれほど広かった師匠の背中でさえ、いつの間にか小さくなっちまっていた。アイゼンの旦那ももう年だ。しっかり親孝行をしてやれよ。
  10. 💬 セリフ #9 – 師匠への恩返しと、時間との戦い
      1. 俺にできる恩返しはこのくらいだからさ。あんまりのんびりしていると師匠が死んじゃまうんだ。なら、こんなところで足止めはいけませんね。ま、あの人はまだまだ長生きしそうだけどな。
  11. 💬 セリフ #10 – 礼儀と誠意、そして気にしない心
      1. 衛兵隊長が無礼を働いたようですな。この町の城代として謝罪いたします。いや、気にしてないよ。この人は衛兵の仕事をしただけだし。
  12. 📝 まとめ:誠意と誤解が交差する場面

あらすじ:震える英雄が踏み出す一歩

Stark continues to train /
シュタルクは修行を続けている。
in a quiet village /
静かな村で。
not because he wants to fight the dragon /
竜と戦いたいからではなく、
but because he wants to protect the peace /
平和を守りたいと願っているからだ。
that the villagers believe in.
村人たちが信じている平和を。

He calls himself a coward /
彼は自分を臆病者だと言う。
and believes his scar came not from battle /
その額の傷も、戦いによるものではなく、
but from a fight with his master.
師匠との喧嘩でできたと信じている。

But when danger arrives, /
しかし危険が迫ると、
he steps forward /
彼は一歩を踏み出す。
with trembling hands and fear in his heart, /
震える手と、胸に抱えた恐怖を持ちながら。
remembering his training /
これまでの修行を思い出し、
and the smiles he protected.
彼が守ってきた笑顔を思い出して。

Though unsure of himself, /
自分に自信がなくても、
he faces the dragon /
彼は竜に立ち向かう。
and proves that bravery /
そして証明する。勇気とは、
isn’t the absence of fear /
恐れを持たないことではなく、
but the strength to act despite it.
恐れながらも行動する力なのだと。

📘 語彙解説

coward /ˈkaʊɚd/(名詞):臆病者
→ 危険や困難を極度に怖がる人を指すネガティブな言葉です。
trembling /ˈtrɛmblɪŋ/(形容詞):震えている
→ 恐怖や緊張で手足や声がふるえる状態を表します。
scar /ˈskɑːr/(名詞):傷跡
→ 怪我が治った後に残る跡のこと。心の傷にも比喩的に使われます。
protect /prəˈtɛkt/(動詞):守る、保護する
→ 危険や損害から誰かや何かを「守る」ときに使います。
bravery /ˈbreɪvəri/(名詞):勇気
→ 危険や恐怖に立ち向かう気持ち。「勇敢さ」を意味します。
despite /dɪˈspaɪt/(前置詞):〜にもかかわらず
→ 「逆の状況でも〜する」という強さや意志を示すときに使います。

🎬 セリフ #1 – 戦う覚悟はできているか?

竜が村を襲ったら、シュタルク様は戦うのですか?死んだっていやさ。でもよ、この村の連中にとっては、俺は英雄なんだよ。この村の英雄シュタルクなんだ。俺が守らなきゃならないんだよ。

What if it does feel like it? Will you fight it if there’s no other choice?
I’m not keen on dying, but that’s a minor thing. I have a title to uphold and people to protect. I’m Stark, the hero of this village. And it’s my job to defend it


🧠 単語解説

keen /kiːn/(形容詞):熱心な、〜したいと思う
→ 「〜したくてたまらない」という気持ちを表すが、否定文で使うと「〜したくない」という意味になります。
minor /ˈmaɪnɚ/(形容詞):ささいな、小さな
→ 「大したことじゃない」「重要ではない」ことを軽く言うときに使います。
title /ˈtaɪtəl/(名詞):称号、肩書き
→ 「英雄」や「チャンピオン」など、役割や地位を示す言葉を指します。
uphold /ʌpˈhoʊld/(動詞):守る、支持する
→ 正義・名誉・伝統などを「保ち続ける」「貫く」ときに使われます。
protect /prəˈtɛkt/(動詞):守る、保護する
→ 危険から人や物を「守る」ときの基本動詞です。
defend /dɪˈfɛnd/(動詞):防御する、守る
→ 特に「攻撃に対して守る」意味が強く、protectより積極的な印象です。


🧩 文法・構文・訳しにくい点の解説

What if it does feel like it?
→ “What if…” は「もし〜ならどうする?」の構文。”does feel like it” で「そんな気がするなら」という意味になる。
Will you fight it if there’s no other choice?
→ “if” 以下が条件節で「他に選択肢がなければ」という意味。未来の仮定だが現在形を使うのがポイント。
I’m not keen on dying, but that’s a minor thing.
→ “keen on ~ing” で「〜したくてたまらない」。ここでは否定+dyingで「死にたくない」となり、”that’s a minor thing” で軽視している構造。
I have a title to uphold and people to protect.
→ 不定詞 “to uphold / to protect” は名詞 “title / people” を修飾する形容詞的用法。「〜すべき◯◯」の形。
I’m Stark, the hero of this village.
→ 「名詞, 名詞」構文で、「私は〜という存在だ」と自分の立場を説明する定番表現。


🔍 スラッシュリーディング訳

What if it does feel like it? /
そんな気がするならどうする?
Will you fight it /
戦うの?
if there’s no other choice?
他に選択肢がなければ。

I’m not keen on dying, /
死にたくはないけど、
but that’s a minor thing.
でもそんなの些細なことだ。

I have a title to uphold /
守るべき称号があって
and people to protect.
守るべき人たちもいる。

I’m Stark, /
俺はシュタルク、
the hero of this village.
この村の英雄だ。

And it’s my job to defend it.
だから俺がこの村を守るんだ。

💬 セリフ #2 – 恐怖の先にある覚悟

とうとう追い詰められ、覚悟を決めたとき、体が動いたのです。必要なものは覚悟だけだったのです。必死で積み上げて来たものは、決して裏切りません。シュタルク様はどうしようもない臆病者ですが、村を守りたいという覚悟だけは、きっと本物だと思います。

When it finally had me cornered, I steeled my resolve, and instinct took over. All that I needed to do was ground myself.
Your training isn’t going to fail you. Mine didn’t fail me.
You’re a coward hiding beneath a veneer of bravery, but your resolve to protect the village? That, at least, I believe is real.

🔤語彙解説

corner /ˈkɔːrnɚ/(動詞):追い詰める
→ 「逃げ場をなくして追い込む」状況に使われ、比喩的にもよく使われます。
steel /stiːl/(動詞):覚悟を決める
→ 「気持ちを固める」「心を強く持つ」といった精神的な決意に使われます。
resolve /rɪˈzɑːlv/(名詞):決意、覚悟
→ 「強く決めた意志」という意味で、動詞としても使われます(決断する)。
ground /ɡraʊnd/(動詞):自分を落ち着かせる、踏ん張らせる
→ 心や思考を「どっしり落ち着かせる」意味での比喩的表現です。
veneer /vəˈnɪr/(名詞):見せかけ、うわべ
→ 本質を隠すための「表面だけの印象」という意味です。
coward /ˈkaʊɚd/(名詞):臆病者
→ 危険や困難から逃げようとする弱さを指して使われます。

🧠文法・構文・訳しにくい点の解説

When it finally had me cornered, I steeled my resolve, and instinct took over.
→ “had me cornered” は「使役構文+過去分詞」で「私を追い詰めた状態にした」。「instinct took over」は「本能が支配した」というイディオム的表現。
All that I needed to do was ground myself.
→ “All that I needed to do was…” は「必要だったのは〜だけだ」という構文。to不定詞の省略あり。
Your training isn’t going to fail you. Mine didn’t fail me.
→ “fail 人” の構文で「人を裏切る・役に立たない」意味。”isn’t going to” は近未来の確信を表す。
You’re a coward hiding beneath a veneer of bravery.
→ “hiding beneath…” は分詞構文で「〜の下に隠れている」説明。”veneer of bravery” は「勇敢さといううわべ」の比喩表現。
That, at least, I believe is real.
→ 倒置構文で “That is real” に対して “I believe” を中に挿入している。「少なくともそれは本物だと思う」という強調。

📘スラッシュリーディング訳

When it finally had me cornered, /
とうとう追い詰められたとき、
I steeled my resolve, /
私は覚悟を決め、
and instinct took over.
そして本能が体を動かした。

All that I needed to do /
私に必要だったのは
was ground myself.
自分を落ち着かせることだけだった。

Your training isn’t going to fail you. /
君の訓練は決して君を裏切らない。
Mine didn’t fail me.
私の訓練も、私を裏切らなかった。

You’re a coward /
君は臆病者だ
hiding beneath a veneer of bravery, /
勇敢さといううわべの下に隠れている
but your resolve to protect the village? /
でも村を守るというその覚悟だけは?
That, at least, I believe is real.
少なくともそれは本物だと私は信じている。

💬 セリフ #3 – 怖くても踏み出す勇気

よし、じゃぁいっちょやるか。手が震えています。怖いものは怖いんだよ。笑うことはねーだろ。

Okay. Let’s get to business.
Your hands are shaking.
I’m scared. What do you expect?
Is something funny to you?

🔤語彙解説

business /ˈbɪznəs/(名詞):事、取りかかるべきこと
→ 「仕事」以外にも「一仕事」「やるべきこと」の意味で使われるカジュアルな表現です。
shake /ʃeɪk/(動詞):震える、揺れる
→ 手足・体などが恐怖や寒さで「小刻みに動く」状態を表します。
scared /skɛərd/(形容詞):怖がっている
→ 「怖い思いをしている」状態を指す感情形容詞。”afraid” より口語的です。
expect /ɪkˈspɛkt/(動詞):期待する、予期する
→ 相手の行動や反応に対して「〜して当然と思う」というニュアンスがあります。
funny /ˈfʌni/(形容詞):おかしい、笑える
→ 「笑える」という意味と、「変だ/失礼だ」という皮肉的な意味もあります。
get to /ɡɛt tuː/(句動詞):取りかかる、始める
→ 「さぁやるぞ」という感じで、活動や仕事に着手する時に使います。

🧠文法・構文・訳しにくい点の解説

Okay. Let’s get to business.
→ “Let’s get to…” は「〜に取りかかろう」という決まり文句。”business” は「一仕事」の意味。
Your hands are shaking.
→ “are shaking” は現在進行形で、今まさに震えている状態を表す。主語は “Your hands”。
I’m scared. What do you expect?
→ “What do you expect?” は「どうしろって言うんだ?」という反語的表現。感情+理由の因果構造。
Is something funny to you?
→ “Is something funny to you?” は「何がおかしいんだ?」という非難・皮肉の表現。”to you” が強調的に使われている。

📘スラッシュリーディング訳

Okay. /
よし。
Let’s get to business.
さぁ始めよう。

Your hands are shaking.
手が震えているよ。

I’m scared. /
怖いんだ。
What do you expect?
どうしろって言うんだよ。

Is something funny to you?
何かおかしいのか?

💬 セリフ #4 – 強さを見抜く目と、殴った理由

どうりで村が襲われなくなったわけだ。竜は賢い生き物だ。強い相手に自分から喧嘩を売りに行くようなバカじゃない。アイゼンがシュタルクを殴ったのは、あいつが弱かったからでも失望したからでもない。

No wonder it left the village alone.
Dragons are smart creatures.
They’re not foolish enough to pick a fight against a powerful opponent.
Eisen didn’t hit Stark for being weak or because he was disappointed in him. It’s much simpler than that.

🔤語彙解説

wonder /ˈwʌndɚ/(名詞・動詞):不思議に思う、驚くべきこと
→ “No wonder” は「どうりで〜なわけだ」という定番の表現になります。
creature /ˈkriːtʃɚ/(名詞):生き物、動物
→ 人や動物を含む「生きとし生けるもの」を指しますが、やや文学的な響きもあります。
foolish /ˈfuːlɪʃ/(形容詞):愚かな、バカな
→ 判断や行動が浅はかで「賢くない」ことを表す単語です。
pick a fight /pɪk ə faɪt/(句動詞):喧嘩を売る
→ 「自分から争いを仕掛ける」という意味の口語的な表現です。
disappointed /ˌdɪsəˈpɔɪntɪd/(形容詞):失望した
→ 期待が裏切られたときの「がっかりした」感情を表します。
opponent /əˈpoʊnənt/(名詞):相手、対戦相手
→ スポーツや戦いなどでの「向かい合う相手」を意味します。

🧠文法・構文・訳しにくい点の解説

No wonder it left the village alone.
→ “No wonder…” は「〜なのも当然だ」という表現。”left the village alone” は「村を放っておいた」という意味。
They’re not foolish enough to pick a fight against a powerful opponent.
→ “foolish enough to 〜” は「〜するほどバカじゃない」という構文。”pick a fight” は「喧嘩を売る」。
Eisen didn’t hit Stark for being weak or because he was disappointed in him.
→ “for being weak” と “because he was disappointed” が並列で、「〜だったからではない」と理由を否定している。
It’s much simpler than that.
→ “than that” によって比較構文となり、「それよりずっと単純だ」という結論を導いている。

📘スラッシュリーディング訳

No wonder it left the village alone.
どうりで村を襲わなかったわけだ。

Dragons are smart creatures.
竜は賢い生き物だ。

They’re not foolish enough /
奴らはそこまで愚かじゃない
to pick a fight /
喧嘩を売りに行くほどには
against a powerful opponent.
強い相手に対して。

Eisen didn’t hit Stark /
アイゼンがシュタルクを殴ったのは
for being weak /
あいつが弱かったからでも
or because he was disappointed in him.
失望したからでもない。

It’s much simpler than that.
理由はそんなに複雑じゃない。

💬 セリフ #5 – くだらなさこそ、最高の思い出

本当にくだらねーな、こんなものに夢中になれるのか。宝の山だよ。師匠はお前のせいで勇者一行の冒険がくだらないものになったって言ってたぜ。くだらなくて、とても楽しい旅だったってよ。

Does this not feel silly to you? You’re really interested in this old junk?
This junk is treasure.
My master always told me that you made the heroes’ adventure a ridiculous one.
In a good way. I guess your silliness made things fun.

🔤語彙解説

silly /ˈsɪli/(形容詞):ばかげた、くだらない
→ 「頭が悪い」という意味ではなく、「くだらないけど面白い」「ふざけた感じ」のときにもよく使われます。
junk /dʒʌŋk/(名詞):がらくた、ガラクタ扱いされるもの
→ 古くて価値のないものを指しますが、文脈によっては宝物にもなることがあります。
treasure /ˈtrɛʒɚ/(名詞):宝、貴重品
→ 金銀財宝のような「宝」から、思い出の品などの「心の宝物」まで幅広く使われます。
ridiculous /rɪˈdɪkjələs/(形容詞):ばかげた、笑ってしまうほど変な
→ ネガティブにもポジティブにも使えるが、「まともじゃない」ニュアンスが基本です。
in a good way /ɪn ə ɡʊd weɪ/(句):良い意味で
→ 直前のネガティブな言葉を和らげ、「いい意味で変だった」などの表現を作るときに使います。
guess /ɡɛs/(動詞):思う、推測する
→ 確信はないが「〜だと思う」という柔らかい主張に使われます。

🧠文法・構文・訳しにくい点の解説

Does this not feel silly to you?
→ 否定疑問文で「これ、くだらないと思わないの?」という意味。”to you” で「君には」と主観を強調。
You’re really interested in this old junk?
→ 平叙文の形をした疑問で、口語的な驚き・疑問を表す。”old junk” は「古くて価値なさそうな物」。
This junk is treasure.
→ “junk” と “treasure” を対比させた比喩的表現で、「ガラクタこそ宝物」という価値転換を示す構文。
My master always told me that you made the heroes’ adventure a ridiculous one.
→ “make A B” の第5文型で、「AをBにする」。”a ridiculous one” が補語で「ばかげたものにした」。
I guess your silliness made things fun.
→ “I guess…” は「たぶん〜なんだと思う」。「your silliness made things fun」で「君のくだらなさが面白さになった」という因果構造。

📘スラッシュリーディング訳

Does this not feel silly to you? /
これ、くだらないって思わない?
You’re really interested in this old junk?
こんなガラクタに本気で興味あるの?

This junk is treasure.
このガラクタは宝だよ。

My master always told me /
俺の師匠はいつも言ってた
that you made the heroes’ adventure /
お前が勇者たちの冒険を
a ridiculous one.
バカみたいな旅にしたって。

In a good way. /
いい意味でね。
I guess your silliness made things fun.
お前のくだらなさが、旅を楽しくしてくれたんだ。

💬 セリフ #6 – くだらなさを笑える旅を

人類最強と言われた南の勇者も、魔王直下の七宝剣に撃たれた。俺たちだって、生きて帰れるかどうかわからないんだ。アイゼンは辛く苦しい旅がしたいのかい?僕はね、終わった後にくだらなかったって笑い飛ばせるような楽しい旅がしたいんだ。

The Hero of the South was said to be our strongest weapon. The Seven Sages of Destruction slaughtered him.
The four of us may well not make it back alive.
So, what then? Want your last journey to be painful and hard?
That’s no fun. If you ask me about it, I would take the more lighthearted journey any day. One I can laugh about at the end.

🔤語彙解説

weapon /ˈwɛpən/(名詞):武器
→ 戦いや防衛のための「道具」を指す言葉で、比喩的にも使われます。
slaughter /ˈslɔːtɚ/(動詞):虐殺する、殺しまくる
→ 圧倒的な力で「容赦なく殺す」ような場面に使われる強い言葉です。
may well /meɪ wɛl/(助動詞+副詞):ひょっとすると〜かもしれない
→ 「かなりありそう」「〜してもおかしくない」という高い可能性を表す表現です。
lighthearted /ˌlaɪtˈhɑːrtɪd/(形容詞):気軽な、陽気な
→ 深刻でない、冗談交じりの「楽しい」感じを表します。
laugh about /læf əˈbaʊt/(句動詞):〜を笑い話にする
→ 後から「笑って話せる」「振り返って笑える」意味で使います。
painful /ˈpeɪnfəl/(形容詞):つらい、苦しい
→ 肉体的・精神的に「苦痛を伴う」状態を表します。

🧠文法・構文・訳しにくい点の解説

The Hero of the South was said to be our strongest weapon.
→ “was said to be…” は「〜だと言われていた」という受動表現。”our strongest weapon” は比喩的に「最も頼れる存在」。
The Seven Sages of Destruction slaughtered him.
→ “slaughtered” は「惨殺した」という強い表現で、戦いの苛烈さを表している。
The four of us may well not make it back alive.
→ “may well not…” は「おそらく〜できないかもしれない」。”make it back alive” は「生きて帰還する」の口語表現。
If you ask me about it, I would take the more lighthearted journey any day.
→ “If you ask me…” は意見を述べる定型句。”would take…” は仮定法で「もし選べるなら〜する」。”any day” は「いつでも・断然」の意味で強調表現。
One I can laugh about at the end.
→ “One” は前文の “journey” を指し、関係代名詞 “I can laugh about” が後置修飾。「笑って終われる旅」という意味になる。

📘スラッシュリーディング訳

The Hero of the South /
南の勇者は
was said to be our strongest weapon.
人類最強の武器と言われていた。

The Seven Sages of Destruction /
七崩賢が
slaughtered him.
彼を倒した。

The four of us /
俺たち4人だって
may well not make it back alive.
生きて帰れるとは限らないんだ。

So, what then? /
じゃあどうする?
Want your last journey /
最後の旅を
to be painful and hard?
苦しくてつらいものにしたいのか?

That’s no fun. /
それは楽しくないよ。
If you ask me about it, /
僕の考えを聞くなら、
I would take the more lighthearted journey any day.
もっと気軽な旅を選ぶね、絶対に。

One I can laugh about at the end.
最後に笑って振り返られるような旅さ。

💬 セリフ #7 – 通れぬ北の関所、その理由

北側諸国は魔物の動きが活発でな。現在関所の通行は認められていない。通れるようになるのは、いつ頃になりそうですか?さぁな、少なくとも俺が着任してからは、魔物も人も一匹たりとも通していない。

There is monster activity in the northern lands.
At this time, no one can pass through the checkpoint.
Well, at what time can we? It has to open some day.
Does it? It hasn’t since I was very first posted here. After all, no people out means no monsters in.

🔤語彙解説

activity /ækˈtɪvəti/(名詞):活動、動き
→ ここでは「魔物の活動が活発である」といった自然現象や軍事行動などにも使われます。
checkpoint /ˈtʃɛkpɔɪnt/(名詞):検問所、関所
→ 通行を管理するための場所を指し、特に軍や警察の文脈でよく登場します。
post /poʊst/(動詞):配属する、配置する
→ 軍人や役人などを「任地に送る」という意味で使われるフォーマルな動詞です。
since /sɪns/(接続詞):〜以来ずっと
→ 過去の時点から現在までの継続を表す接続詞。完了形と一緒によく使われます。
means /miːnz/(動詞):意味する、〜ということになる
→ “That means…” の形で「〜ということになる」という説明的表現です。
monster /ˈmɑːnstɚ/(名詞):魔物、怪物
→ 怖い空想上の生き物を指す基本語。ファンタジーでは定番です。

🧠文法・構文・訳しにくい点の解説

There is monster activity in the northern lands.
→ “There is…” は存在を表す構文で、「北側諸国で魔物の動きがある」という意味を構築する。
At this time, no one can pass through the checkpoint.
→ “can pass through” は「通過できる」、”checkpoint” を目的語とした前置詞句が場所を指定している。
Well, at what time can we? It has to open some day.
→ 倒置疑問 “at what time can we?” はフォーマルな語順。”has to” は強い必然性を表す助動詞。
Does it? It hasn’t since I was very first posted here.
→ “since I was posted” は完了形とともに使われる時間表現。”Does it?” は皮肉を含んだ反語的な返し。
No people out means no monsters in.
→ “A means B” の構文で「AならばBもない」という因果を表現。”out” と “in” を対比させた省略構文。

📘スラッシュリーディング訳

There is monster activity /
北側諸国では魔物の動きが
in the northern lands.
活発になっている。

At this time, /
現在は
no one can pass through the checkpoint.
誰一人として関所を通れない。

Well, /
では、
at what time can we? /
いつになれば通れるんだ?
It has to open some day.
いつかは開くはずだろ。

Does it? /
本当にそうか?
It hasn’t /
開いたことはない
since I was very first posted here.
俺がここに配属されてからずっと。

After all, /
何しろ
no people out /
人が出なければ
means no monsters in.
魔物も入ってこないんだからな。

💬 セリフ #8 – 大きく見えた背中と、今できる恩返し

そうか、俺が大きくなったんだな。ガキの頃は何もかもが大きかったのに。あれほど広かった師匠の背中でさえ、いつの間にか小さくなっちまっていた。アイゼンの旦那ももう年だ。しっかり親孝行をしてやれよ。

I suppose. Age does change our perception.
Everything seemed huge when I was a kid.
I used to think my master’s back was so broad, but even that started to look small.
Eisen is getting up there in years. I hope you’re being a dutiful student.

🔤語彙解説

perception /pɚˈsɛpʃən/(名詞):認識、感じ方
→ 物事の「見え方・捉え方」を表す言葉で、心理的・主観的な変化を表すときによく使われます。
broad /brɔːd/(形容詞):広い、幅広い
→ 面積・空間・肩幅などに使われ、「大きく感じる」という印象も含まれます。
used to /ˈjuːst tu/(助動詞句):以前は〜していた
→ 過去の習慣・状態を表す表現。「今はもう違う」というニュアンスが込められます。
look /lʊk/(動詞):〜に見える
→ 見た目の印象や変化を表す語で、「〜に見え始めた」などにも使えます。
get up there in years /ɡɛt ʌp ðɛɚ ɪn jɪɚz/(句):年をとってきた
→ 直接「老けている」とは言わずに、年齢を丁寧に言う表現です。
dutiful /ˈdjuːtɪfəl/(形容詞):義務に忠実な、親孝行な
→ 「自分の役目や期待に応えようとする」まじめで誠実な態度を指します。

🧠文法・構文・訳しにくい点の解説

I suppose. Age does change our perception.
→ “does change” は強調のための助動詞 “does” を使った肯定文。”our perception” は「物事の見え方」の意。
Everything seemed huge when I was a kid.
→ “seemed huge” は「大きく見えた」ことを意味する感覚表現。”when I was a kid” が過去時制を補強。
I used to think my master’s back was so broad, but even that started to look small.
→ “used to think” で「以前はそう思っていた」習慣。”started to look” は「〜に見え始めた」という変化を表す構文。
Eisen is getting up there in years.
→ “getting up there in years” は「年をとってきた」という婉曲な言い方で、丁寧に老いを表現している。
I hope you’re being a dutiful student.
→ “are being” は状態ではなく行動の継続を強調し、「ちゃんと生徒として役目を果たしているか?」という問いかけになる。

📘スラッシュリーディング訳

I suppose. /
そうか。
Age does change our perception.
年齢を重ねると、見え方が変わるんだな。

Everything seemed huge /
何もかもが大きく見えた
when I was a kid.
ガキの頃は。

I used to think /
昔は思ってた
my master’s back was so broad, /
師匠の背中はとても大きいって。
but even that /
でもその背中さえ
started to look small.
いつの間にか小さく見え始めた。

Eisen is getting up there in years. /
アイゼンの旦那ももう年だ。
I hope you’re being a dutiful student.
ちゃんと親孝行してやれよ。

💬 セリフ #9 – 師匠への恩返しと、時間との戦い

俺にできる恩返しはこのくらいだからさ。あんまりのんびりしていると師匠が死んじゃまうんだ。なら、こんなところで足止めはいけませんね。ま、あの人はまだまだ長生きしそうだけどな。

It’s the least I can do to repay my debt to him.
If I take too long to get back, my master will pass on.
I see. Then we can’t allow ourselves to get tied up here.
Nope. But I bet he’s still got plenty of years left.

🔤語彙解説

repay /rɪˈpeɪ/(動詞):恩返しをする、返済する
→ 借りを返すだけでなく、感謝や義理に応えるときにも使われます。
debt /dɛt/(名詞):借り、恩義
→ お金の借金だけでなく、「恩義を受けている」ことにも使える便利な語です。
pass on /pæs ɑːn/(句動詞):亡くなる、他界する
→ “die” より柔らかく、遠回しに死を表現するときに使います。
tied up /taɪd ʌp/(形容詞句):手が離せない、足止めされている
→ 物理的にも比喩的にも「身動きが取れない」状態を表す表現です。
plenty /ˈplɛnti/(代名詞・名詞):たくさんの、十分な
→ 数・量ともに使え、「まだまだある」「余裕がある」といったポジティブな意味合いです。
least /liːst/(形容詞・名詞):最小限、最も少ないこと
→ “the least I can do” で「せめてこれくらいは」という意味になり、よく使われる定型表現です。

🧠文法・構文・訳しにくい点の解説

It’s the least I can do to repay my debt to him.
→ “the least I can do” は「せめてできること」という定番表現で、”to repay my debt” が不定詞の副詞的用法で目的を表している。
If I take too long to get back, my master will pass on.
→ “take too long to…” は「〜するのに時間をかけすぎる」。”pass on” は「亡くなる」の婉曲表現。
Then we can’t allow ourselves to get tied up here.
→ “allow oneself to…” は「自分が〜することを許す」構文。”get tied up” は「足止めされる」ことを指している。
Nope. But I bet he’s still got plenty of years left.
→ “I bet…” は「〜に違いない」という口語的確信。”he’s got” は “has” の口語表現で、「まだたくさんの時間がある」という意味。

📘スラッシュリーディング訳

It’s the least I can do /
せめてこれくらいはしておきたい
to repay my debt to him.
彼への恩返しとして。

If I take too long to get back, /
戻るのが遅くなりすぎると
my master will pass on.
師匠が死んじまうんだ。

I see. /
なるほど。
Then we can’t allow ourselves /
じゃあ私たちは許されない
to get tied up here.
ここで足止めされるわけにはいかない。

Nope. /
いや。
But I bet /
でもきっと
he’s still got plenty of years left.
あの人はまだまだ長生きしそうだけどな。

💬 セリフ #10 – 礼儀と誠意、そして気にしない心

衛兵隊長が無礼を働いたようですな。この町の城代として謝罪いたします。いや、気にしてないよ。この人は衛兵の仕事をしただけだし。

I understand the captain of the guard was quite rude to you.
As the castellan of this city, I apologize.
Oh, uh. It’s no issue.
He did his guard-ly duties well, if you ask me.

🔤語彙解説

captain /ˈkæptən/(名詞):隊長、指揮官
→ 軍や組織のリーダーとして「小隊レベルの責任者」を指します。
rude /ruːd/(形容詞):無礼な、失礼な
→ 態度や言葉が「不作法」「礼儀に欠ける」ときによく使われます。
castellan /ˈkæstələn/(名詞):城代、城主
→ 中世的な語で「城を管理する人」や「都市の責任者」を意味します。
apologize /əˈpɑːlədʒaɪz/(動詞):謝罪する
→ “say sorry” よりフォーマルな表現で、公的な場面でも使われます。
issue /ˈɪʃuː/(名詞):問題、気になること
→ 「問題」や「トラブル」を表す中立的な語で、”no issue” で「問題ないよ」の意味に。
duties /ˈduːtiz/(名詞):職務、任務(dutyの複数形)
→ 仕事や役割など「果たすべき責任」を表す言葉です。

🧠文法・構文・訳しにくい点の解説

I understand the captain of the guard was quite rude to you.
→ “I understand (that)…” は「〜だと聞いています」の丁寧な導入。”quite rude” は「かなり失礼だった」の婉曲な表現。
As the castellan of this city, I apologize.
→ “As A, S V” の構文で「Aとして〜する」。ここでは立場からの謝罪を表す定型表現。
Oh, uh. It’s no issue.
→ “no issue” は “no problem” に近く、「全然気にしてない」という軽い返答。”uh” は口ごもりながらの反応。
He did his guard-ly duties well, if you ask me.
→ “if you ask me” は「私の意見だけど」という婉曲表現。”guard-ly” は造語風で「衛兵らしい」というニュアンス。

📘スラッシュリーディング訳

I understand /
聞いています
the captain of the guard /
衛兵隊長が
was quite rude to you.
あなたにかなり無礼を働いたと。

As the castellan of this city, /
この町の城代として
I apologize.
謝罪いたします。

Oh, uh. /
ああ、ええと。
It’s no issue.
気にしてないよ。

He did his guard-ly duties well, /
彼は衛兵としての仕事を
if you ask me.
ちゃんと果たしていただけだよ。

📝 まとめ:誠意と誤解が交差する場面

I understand /
聞いています
the captain of the guard /
衛兵隊長が
was quite rude to you.
あなたにかなり無礼を働いたと。

As the castellan of this city, /
この町の城代として
I apologize.
謝罪いたします。

Oh, uh. /
ああ、ええと。
It’s no issue.
気にしてないよ。

He did his guard-ly duties well, /
彼は衛兵としての仕事を
if you ask me.
ちゃんと果たしていただけだよ。

▶ 重要語句

rude /ruːd/(形容詞):失礼な、無礼な
→ 礼儀に欠ける行動や発言を指します。少しきつい印象のある単語です。
castellan /ˈkæstələn/(名詞):城代、城主
→ 城や要塞を管理する人のことで、中世ヨーロッパなどで使われる語。ファンタジー作品にも登場します。
apologize /əˈpɑːləˌdʒaɪz/(動詞):謝罪する
→ 自分の行動や部下の行為について正式に「すみません」と謝る時に使います。
issue /ˈɪʃuː/(名詞):問題、懸念
→ 「問題」という意味だが、”no issue” で「問題ない」「気にしてない」という口語表現になります。
duties /ˈdjuːtiz/(名詞):職務、任務(dutyの複数形)
→ 公務員や兵士などが果たすべき「責務・やるべきこと」を指します。
if you ask me /ɪf juː æsk miː/(句):私の意見では
→ 「個人的にはこう思うけどね」という前置きとして使われる表現です。

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